その妹

caltec2011-12-16



三軒茶屋のシアタートラムにてシス・カンパニー公演「その妹」を観劇。シス・カンパニー公演&市川亀治郎蒼井優出演ということで期待しながらの観劇(演出:河原雅彦


観劇後の率直な感想を言うと、なぜこの脚本を?というところ。白樺派武者小路実篤の脚本で当時の華族ブルジョア階級?)の盲目の兄と献身的に支える妹の話なのだが、作品そのものに大きなメッセージがあるというわけではない。


世情に翻弄されながら「何かを決めることができない」男たちと、現実を見据えながら生きていく女性の違いだとか、当時の世情だとか、そうしたものを感じることが出来たが、市川&蒼井、そして河原雅彦の演出でプロデューサー北村女子が当初創りたいと思っていたもの、この組み合わせでの化学変化が観たいと思っていたものは、今回の舞台、だったのだろうか?


市川の演技は、歌舞伎役者ならではの緩急自在な素晴らしいものだったが、(どちらかというと大局的な芝居の)妹役の蒼井優との芝居の「間」というか、感情の表現方法が若干違うのでは?と感じた箇所があり、市川・蒼井・段田の三人での掛け合いの中で、蒼井の台詞まわしに違和感を感じるところがあった。これは個々人の演技の上手・下手という問題ではなく、全体のバランスの問題だとは思う。


その他の面々はシス・カンパニーではおなじみの顔ぶれ。安心して舞台を見ることが出来たが、西尾さん、女中役ばっかりでは?という印象が。。。


<出演者>
   市川亀治郎
   蒼井優
   秋山菜津子
   鈴木浩介
   水野あや
   内田亜希子   
   西尾まり
   段田安則
  


音 楽 : ★★☆☆☆
脚 本 : ★★☆☆☆
演 出 : ★★☆☆☆
役 者 : ★★★☆☆
舞台/衣装:★★★☆☆
満足度 : ★★☆☆☆



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