ア・ソング・フォー・ユー

caltec2011-12-17



初台にある新国立劇場にてアトリエダンカンのミュージカル「ア・ソング・フォー・ユー」を観劇。カーペンターズの音楽によるミュージカル、そして川平慈英春野寿美礼吉沢梨絵大和田美帆杜けあきといった出演陣から期待していた舞台だったが、ストーリーの影響もあるのだろうが、(個人的には)全体的に物足りなさが残った。   


本作品の概要については、作品ホームページより

1970年代、東京・福生(ふっさ)。横田基地から飛び立つ飛行機の爆音轟くこの町には多くのライブハウスが林立し、音楽好きな若者が集まってきていた。


とあるライブハウスで1人ロックバンドとしてステージに立つ征司(川平慈英)はカーペンターズシンガーとして人気のSHOKO(春野寿美礼)と出会う。


優しく愛を歌うカーペンターズの音楽に反発しながらもSHOKOに惹かれていく征司。


一方、SHOKOはかつての恋人・国枝(羽場裕一)にレコードデビューをもちかけられ悩んでいた・・・。


征司とSHOKOの不器用な愛と、彼らを取り巻く人々の姿を、珠玉のカーペンターズ・メロディとともに描くオリジナルミュージカル。


つまり、カーペンターズのカタログミュージカルを作る舞台として70年代を選び、そこにダイレクトに当時の世情を反映、そして登場人物の恋愛模様も絡めながら、、、という意図の脚本だったと思う。


ただ、悪くはないものの、脚本の力が弱いというか、カーペンターズの歌そのままの、どこか「ほっこりする」感を逸脱できなかったのが、惜しいなあと感じたところ(あまりにも予想通りの展開で、いい意味での期待を裏切られることがなかった)。


歌唱力がある出演者が揃ったが、春野らがステージでカーペンターズを唄うという場面でのナンバーはいいとして、それ以外の場面でもカーペンターズの歌の原曲の歌詞そのままで1番を歌い、2番は日本語の歌詞で歌うのは進行上どうなんだろう?という疑問が。2番を中途半端に歌詞づけするなら、その場面にあるように全て歌詞をおこしても良かったのではないか?


個人的に大好きなカーペンターズの歌、そして出演者の顔ぶれを考えると、もっと素晴らしい作品にできたのではないかなあ、という想いがあります。


<出演者>
   川平慈英
   春野寿美礼
   松本紀保
   吉沢梨絵
   大和田美帆
   杜けあき   
   羽場裕一
   上田悠介
   山口賢貴
   尾藤イサオ
   上條恒彦 


観劇後にアフタートークあり。今日のゲストは石井一孝。内容はと言えば、石井&羽場の仲良しコンビでのアフタートーク。舞台最後に羽場さんが唄う場面では、たしかにカズさん、その瞬間だけ身を乗り出して見てましたね(とっても近くの客席にいたので)。笑い声がやたらと会場に響いていたのも、さすがカズさんと感じました。
(彼がトークゲストで呼ばれたのは、アトリエダンカン所属の俳優であるからだと思いますが、上條さん、尾藤さん、杜さん等、もアトリエダンカン所属ですね)



音 楽 : ★★★☆☆
脚 本 : ★★☆☆☆
演 出 : ★★☆☆☆
役 者 : ★★★☆☆
舞台/衣装:★★★☆☆
満足度 : ★★☆☆☆



人気ブログランキングへ