髑髏城の7人

caltec2011-09-22



青山劇場にて劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎『髑髏城の7人』を観劇。


観劇後の率直な感想はというと、、やはり新感線の舞台には、古田新太橋本じゅんらのベテラン陣が必要かも?ということ。 若手中心で臨んだ本舞台だったが、今までの「新感線らしさ」が薄れていたのも、また事実。演出方法の違い(歌・踊りを極力排して芝居中心にした)や、配役を変更した(一人2役だったものを、2人に分けた)せいもあると思うが、主要役のほとんどが客演で占められた本公演は、やはり、今までの新感線の舞台とはちょっと違う印象を受けた。


いずれは、劇団の「若返り」を図らないといけないのではあるが、古田・橋本・高田・粟根といった劇団の主要キャストに続く「役者」がまだ育っていないというのも、事実なのではないだろうか。


気になる客演の面々はと言うと、良かったのは、小池栄子勝地涼早乙女太一小池栄子は「バンデラス・・・」でも感じたが、舞台でのハジケッぷりが観ていて気持良いくらい。肝が据わっているというか、動じないというか、男っぷりが目立っていた。過去に何回か新感線の舞台に出ている勝地、早乙女、森山は、期待通りの働き。コメディ担当としての勝地、やはり殺陣がきれいな早乙女、八面六臂の活躍の森山と、安心して見ていられた。


ただ、早乙女太一の静かな芝居が、そのメイクのせいもあるのか、元宝塚雪組トップスターの水夏希の男役演技に見えて仕方なかった。。。うむ。


主役の小栗旬は、、、少々滑舌が悪いのが気になるのと、舞台の中央に立ったときの華のなさは「時計じかけのオレンジ」の時と同じ。ただ、前回よりは、姿勢というか、立ち姿が舞台向けになってきており、映像系の「ニュアンス」演技からは卒業しつつあると感じた。


新感線初参加の仲理依紗は、、、一生懸命、元気に演じていたことは認めるが、ほかのキャストと比べると、やはり実力の差が。。。 群集劇の中では彼女の元気振りは目立つものの、小栗&仲の二人芝居は、物足りなさを感じた(彼女には、テレビ、映画も含めて、もう少し表現の幅がほしいところ)。


今回一番心を動かされたのは、なんと、勝地涼の子分である、芸団員たちの芝居。やはり新感線の芝居には、もう少し中堅どころの客演がほしいところ。



音 楽 : ★★★☆☆
脚 本 : ★★★☆☆
演 出 : ★★★☆☆
役 者 : ★★★☆☆
舞台/衣装:★★★☆☆
満足度 : ★★★☆☆



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