鍋島展―献上のうつわ―

caltec2011-03-26



渋谷松涛にある戸栗美術館にて「鍋島展―献上のうつわ―」を観る。


実は、2007年に大阪の大阪市立東洋陶磁美術館で開催された「将軍家への献上《鍋島》−日本磁器の最高峰−」で鍋島を観て以来、「日本の陶磁器の中で、一番好きなもの」が「鍋島」となったcaltec、本展覧会を楽しみにして出かけた。


今回の企画展の概要は以下の通りだ。

日本初の磁器焼造に成功した佐賀藩鍋島家が、藩直営のもとに創り出した献上品が、日本磁器の最高峰と称される鍋島焼です。将軍家・公家および幕府高官などへの献上・贈答を目的とした性格上、市場には流通せず、最高の品質が保たれました。一般流通品の伊万里焼とは違った独特の器形と色彩が使われ、祝賀の意味を込めたデザインも多く見られます。今展示では、鍋島焼の歴史を通観しつつ、新春に相応しい祝いの文様をご紹介します。(約100点出展予定)


昨年の秋にもサントリー美術館で鍋島の展覧会があったが、個人的には今回の戸栗美術館の方が満足度が高かった。展示されている作品の質に関して言えば、サントリー美術館の方が良いものが展示されていたのかもしれないが、戸栗美術館の本展覧会では、今まで観たことがない鍋島の陶磁器が多く展示されていた分、本展覧会の方が満足度が高かった。


鍋島はパターン化された文様と、意匠化された草花のモチーフが鍋島の特徴だと思うが、本展覧会で一番印象に残ったのが宝尽くしの吉祥文。概要にも書いてあったが、新年に相応しく、吉祥、桃、南天、石榴など、いろいろな「めでたい」モチーフを発見することが出来た。


企画力  :★★★☆☆
展示方法 :★★★☆☆
作品充実度:★★★★☆
満足度  :★★★★☆



人気ブログランキングへ