黴菌
渋谷にあるシアターコクーンにて『黴菌』を観劇。
ケラリーノ・サンドロヴィッチによる1月に観た『東京月光魔曲』に続く、昭和3部作の2作目とのこと。(ケラリーノ・サンドロヴィッチ作演出の芝居を観るのは、今年で3作目(『東京月光魔曲』『2番目、或いは3番目』)、演出作品としては4作目(『東京月光魔曲』『2番目、或いは3番目』『2人の夫とわたしの事情』)。今年観たケラ作品の中では、一番わかりやすいものであったと思う。
今回は、仲村トオルが演じていた、KYな松岡修造キャラの人物が一番印象に残った。
『東京月光魔曲』では役者を贅沢に用意したものの、実際に上手く活かしきれていなかった感を受けたが(そこまでアテ書きできる状態ではなかった)、今回は各人ともそれぞれの個性にあった役割をあたえられていた印象(ただ、岡田義徳に関しては、もっと違う使いかたが出来たと思う。『2番目・・』の小出恵介でも感じたが、若手男優の使い方が少し不得手?)で、未消化感は少なかった。
凝ったセット、レトロな舞台設定、非現実的な舞台(物語)設定、明確なパート分け(ヒロインはヒロイン然とし、笑い担当は笑い担当として活躍する)、不条理と苦悩、など、ケラ独特の世界観に満ちた、イロイロな要素が詰まった舞台だったと思う。
<出演者>
北村一輝
仲村トオル
ともさかりえ
岡田義徳
犬山イヌコ
みのすけ
小松和重
池谷のぶえ
長谷川博己
緒川たまき
山崎 一
高橋惠子
生瀬勝久
音 楽 : ★★★☆☆
脚 本 : ★★★☆☆
演 出 : ★★★☆☆
役 者 : ★★★★☆
舞台/衣装: ★★★★☆
満足度 : ★★★☆☆