国立国際美術館新館移転5周年記念 絵画の庭 ゼロ年代日本の地平から

caltec2010-03-19



大阪、中之島にある国立国際美術館にて「国立国際美術館新館移転5周年記念 絵画の庭 ゼロ年代日本の地平から」を観る。約3年半ぶりの大阪、実は前回大阪に来たのは、同じく国立国際美術館で開催された『エッセンシャル・ペインティング』展を見るためだった。今回もこの展覧会を見るのが目的で東京から大阪にきた。


美術館のホームページにおる本展覧会の概要は以下の通りだ。

国立国際美術館が、万博記念公園から大阪の中心部、中之島に移転して5年が経つのを記念して、特別展「絵画の庭─ゼロ年代日本の地平から」を開催いたします。本展は、日本の若い世代を中心に活発な動きが見られる、この10年余りの新しい具象的な絵画に焦点を当てるものです。


1990年代以降、現代美術の世界では、映像や写真、インスタレーションなどの作品が展示される機会が飛躍的に増える一方で、具象的な絵画が国内外を問わず熱い注目を集めてきました。06年に当館で開催した「エッセンシャル・ペインティング」展は、そうした動向の一端をリュック・タイマンスやピーター・ドイグなど欧米の13名の画家たちの作品によって紹介したものです。


もちろん具象的な絵画は、時代を超えた普遍性を持っています。しかし、90年代半ばから台頭し、ゼロ年代を経てもなお衰えを見せない日本の具象的な絵画の隆盛には、かつてない地殻変動が感じられると同時に、欧米の美術史の文脈のみに縛られない解放感に溢れています。


本展でご紹介する作家の多くは、新しさを一義的に追求することなく、目に見える世界を素朴に再現するものでもなく、個人的で日常的な視点から、描くことそれ自体を肯定し、時代の閉塞感さえも軽やかにあるいはアイロニカルに捉える自在さを具えています。また、完成作としてのタブローばかりではなく、ドローイングの瑞々しい表現を積極的に駆使し、挿絵や絵本、マンガなどこれまで周縁的なものとして排除してきた大衆文化の養分をも吸収した斬新な作品群も数多く見られます。


軽妙な人間像や図像が目に焼き付くO JUN、独特の光に包まれた風景や人間像を描く小林孝亘、それに鋭いまなざしの少女像で知られる奈良美智ら先行世代から、1980年代生まれの後藤靖香、坂本夏子、厚地朋子といった新進の画家、さらに近年線描による絵画で新境地を開いている草間彌生を加えた28名の近作、新作合わせて約200点を、地下2階と3階の展示室すべてを使って紹介します。


実は「エッセンシャル・ペインティング」展で、世界の現代アートの潮流というものを知り、現代アートに興味をもったキッカケを作ってくれたのが「エッセンシャル・ペインティング」展だったのだが、今回の「絵画の庭」展は、日本のゼロ年代の画家を一同に集めたもので、その作品の多様性や面白さに触れ、自分の中での現代美術のランクが確実に上がった結果となった。


企画力  :★★★★☆
展示方法 :★★★☆☆
作品充実度:★★★★★
満足度  :★★★★★


草間弥生奈良美智会田誠加藤美佳などの有名な画家の作品もあり楽しめたが、池田光弘、花澤武夫など、自分が知らなかった画家の作品と出会えたのが何より良かった。(今回は展覧会だったが)画廊を巡る楽しさはこういう未知との出会いにあるのかな、と鑑賞中感じていた。



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