アイ・ウェイウェイ展−何に因って?

caltec2009-10-29



六本木、森美術館にて「アイ・ウェイウェイ展−何に因って?」を見る。


北京オリンピックのスタジアム設計で知られるアイ・ウェイ・ウェイ。本展覧会で感じたのは、結果(見た目)と過程(コンセプトや作品製作の意図)の大いなるギャップがある作家なのだ、ということ。

現代中国で最も刺激的なクリエイターの挑戦


アイ・ウェイウェイ艾未未]は、現代中国を代表するクリエイターのひとりです。美術、建築、デザイン、出版、展覧会企画など多岐にわたる分野で活躍していますが、とくに2007年の「ドクメンタ12」(カッセル、ドイツ)、2008年の北京オリンピックスタジアム設計に際するヘルツォーク&ド・ムーロンとのコラボレーションによって国際的な評価を高めました。


アイ・ウェイウェイ展—何に因って?」は、本展のための新作6点を含め、1990年代以降の主要作品26点を紹介する過去最大級の個展となります。立体、写真、ビデオ、インスタレーションなど多岐にわたる表現を「基礎的な形体とボリューム」、「構造とクラフトマンシップ」、「伝統の革新と継承」という観点から見つめつつ、1999年以降の建築プロジェクトや出版物、ニューヨーク時代の写真なども併せて紹介します。アイの作品を横断的に読み解くことで、表現のジャンルとしては中間的で曖昧な領域から、文化的、歴史的、社会的な因果関係、「何が何に因って在るのか」、そして「自分はどこから来て、どこへ行くのか」という人間の根源的な問いが浮き彫りになってきます。
急速な経済発展、社会的変革の渦中にある中国に身を置きながら、独自の視点で現代を過去と繋ぎ、個人を世界と繋ぐアイ・ウェイウェイ。現代中国で最も刺激的なクリエイターが世界を見つめる眼差しを、展覧会を通して共有いただけることと思います。


企画力  :★★★☆☆
展示方法 :★★★★☆
作品充実度:★★★★☆
満足度  :★★★★☆



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