ウィーン・ミュージアム所蔵『クリムト、シーレ ウィーン世紀末展』

caltec2009-10-12



日本橋高島屋にて、ウィーン・ミュージアム所蔵『クリムト、シーレ ウィーン世紀末展』を見る。


展覧会主催である読売新聞のHPによる本展覧会の概要は以下のとおり。

ウィーンでも有数の絵画コレクションを誇るウィーン・ミュージアムから、クリムトやシーレをはじめとする19世紀末芸術の名品約120点を紹介します。


1887年に開館したウィーン・ミュージアム(旧ウィーン市立歴史博物館)は、ヨーロッパ有数の歴史博物館として知られ、その所蔵品はローマ時代からバロック時代、さらに現代に至るまでのウィーンの歴史的遺物や美術品など多岐にわたります。その中でもグスタフ・クリムトエゴン・シーレら19世紀末から20世紀初頭にかけてウィーンを彩った画家たちの絵画は質量ともに充実しており、同館のコレクションのハイライトと言えます。


本展は、1890年頃から第一次世界大戦にかけてのわずかな30年足らずの間にウィーンに花開いた芸術に焦点を当て、クリムトの代表作のひとつ《パラス・アテナ》やシーレの《自画像》をはじめ同館の所蔵品の中から選りすぐりの油彩画など約120点を展覧するものです。クリムトとシーレに加え、マカルト、モル、モーザー、オッペンハイマー、ココシュカら個性豊かな名作の数々により、ウィーンが文化的に最も輝いた時代の芸術を紹介します。


本展覧会を訪れた目的は、ずばりエゴン・シーレの作品を見たかったから。数年前にウィーンを訪れた際に、実はウィーン市立歴史博物館には行っているのだが、この美術館では、ウィーン市の発展を模型で見たり、昔使われていた民芸品を見たり、、と、どちらかと言うと、博物館という要素が強い印象を持っていた。


クリムトを見るならヴェルヴェデーレ、エゴンシーレを見るならミュージアム・クォーターにあるレオポルトミュージアムフェルメールやヴェラスケス等の絵画を見るなら美術史美術館、そして個人的に好きなミュージアムベスト3に入れたい応用美術博物館と、、ウィーンは実は美術館の宝庫なのであるが、今回、ウィーン・ミュージアムの収蔵品を改めて鑑賞することで、これらのミュージアムの所蔵作品の素晴らしさを実感した。(というのも、今回の展覧会の作品も充分素晴らしいものが多くあったわけで、これらの作品が霞んでしまうほど、ヴェルヴェデーレやレオポルトミュージアムの収蔵品にインパクトがある、ということなので)


上記に上げた美術館がエッジの効いた、主張の強い作品を扱っているのに対し、本展覧会で展示されている作品は、どちらかというと主張が少なく、でも実はウィーンで開花した美術の特徴をコンパクトに見られるものが中心であったと思う(知らない画家が多かった)。


クリムトエゴン・シーレの優れた作品に会いたいなら、是非ウィーンを訪れることをお勧めする(特にエゴン・シーレ好きの人には、レオポルトミュージアムは必訪)。以外や以外なのだが、ウィーン、実は現代アートを展示する美術館も優れたものが多く、今はすっかり有名になってしまったジュリアン・オピーの作品に初めて触れたのも、ここウィーンであった。。。


企画力  :★★☆☆☆
展示方法 :★★☆☆☆
作品充実度:★★☆☆☆
満足度  :★★☆☆☆



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