特別展「スリランカ 輝く島の美に出会う」

caltec2008-11-27



上野の東京国立博物館表慶館にて特別展「スリランカ 輝く島の美に出会う」展を見る。


同美術館のHPによる、本展覧会の概要は以下のとおり、

「光り輝く島」という意味を持つスリランカ。豊かな自然に恵まれ、紅茶や宝石で知られる同国には、2000年以上の長い歴史の中で人々が育んできた素晴らしい文化が存在します。本展では、同国政府の全面的協力によって、仏像やヒンドゥー神像、仏具や、美しい宝石をふんだんにあしらった宝飾品など、国宝級を含む約150件におよぶスリランカ美術の粋を一堂に展覧いたします。


古代のスリランカを舞台にしたおとぎ話『セレンディップの三人の王子』から、18世紀の英国人作家ホレス・ウォルポールは、「偶然と才気によって思いがけない発見をすること」をあらわす「セレンディピティserendipity)」という言葉を創りました。今では本来の語義にとどまらず、スリランカの豊かさや素晴らしさそのものをイメージさせる言葉としても用いられています。本展を通じて、皆様にスリランカの魅力との邂逅[かいこう](思いがけない出会い)を果たしていただければ幸いです


とてもポップなチラシや絵葉書などの展覧会グッズとは裏腹に、展示内容は「アヌラーダプラ時代(紀元前3世紀〜後11世紀)」⇒「ポロンナルワ時代から諸王国時代(11〜16世紀)」⇒「コロンボ国立博物館蔵 キャンディ時代とそれ以後(16〜20世紀)」と、時代を追ってスリランカの歴史と、その文化が理解できるつくりとなっている。


展示作品の大半が仏像や世界遺産などの「文化遺産」であること、そして、展覧会最後の上映ビデオの内容も加味すると「スリランカによる観光客増加のための一大文化展」というのが本展覧会の内容だと思う。


面白かったのは、展示が進むにつれて、展示作品のクオリティーが落ちているように感じたこと(個人的な興味の問題かもしれません)。ちょうど、スリランカ独自の仏教美術が、タミル人の侵略やヒンドゥ教の影響によって衰退を辿ったのと時を同じくして、彫像の表情や体の表現が洗練されたものから遠くなっていったように感じた。


あまり期待していなかった本展覧会だが、実際に会場に行ってみると、以外に良かった、というのが、本展覧会の正直な感想。こういうサプライズは嬉しい。


企画力  :★★★☆☆
展示方法 :★★★☆☆
作品充実度:★★★☆☆
満足度  :★★★☆☆



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(昨日までの暖かさはどこへやら、、寒すぎ!)