五右衛門ロック

caltec2008-07-19



新宿コマ劇場にて、劇団☆新感線RX「五右衛門ロック」を見る。


劇団☆新感線」ということで、当然、土日公演のチケットを取れず、当日券狙いで、開演2時間前から、梅雨明け当日の猛暑の中並びました。。。 開演2時間前に並んで当日券ギリギリ(ラスト3枚だった)。そして、当日券をゲットした時点でかなりお疲れ気味。。


ということで、休憩を抜いて約3時間のお芝居の中、つまらないなと感じた場面は記憶がなく、、、せっかくの観劇は今一つだった気もします。


今回は「お祭り」と主催者が言うだけあって、ストーリー云々というより、新感線ならではの、チャンバラと、ロック(へヴィメタ気味)と、笑いと、見得切りと、古田・橋本・高田・右近等の新感線メンバーの芝居を楽しむ、というのが売りだった気がします。エンディングの「愛があるんだぜ〜」という歌もみんなで合唱してたし。なかなかに盛り上がるラストでした。


しかし、カーテンコール時の役者さんの疲れ具合を見るにつけ、こういうハチャメチャで楽しい舞台は、役者が真剣に取り組むからこそ成り立つんだよなあ、なんて思ったりもします。地球ゴージャス劇団☆新感線、CONVOYなんかが、そうですよね。


そして、3時間は長い、のと、(いつも感じる)殺陣はいらないんじゃ?という感想は変わらず。ただメタルマクベスよりは良かったかなあ、とも思います。個人的にはRXよりイノウエ歌舞伎系の方が好きなので、新感線のコアファンの好みとは違うのかもしれません。。。シリアスに成りつつある、第二章に入ったイノウエ歌舞伎ですが、その路線に妙にハマッテイルcaltecです。


 <主なキャスト>
  石川五右衛門 :古田新太
  真砂のお竜  :松雪泰子    
  岩倉左門字  :江口洋介
  カルマ王子  :森山未來
  ペドロ・モッカ:川平慈英
  シュザク夫人 :濱田マリ
  ボノー将軍  :橋本じゅん
  インガ    :高田聖子
  ガモー将軍  :粟根まこと
  クガイ    :北大路欣也


ここで主要キャストの感想を。。


やはり、古田新太は(テレビ同様風貌がイケてないが)舞台上ではカッコイイです。久々のタイトルロールで新感線ファンとしては嬉しい限り。


松雪泰子前回の「吉原御免状」のシリアス演技とは違い、ネタモノで自由に演じていたと思います。が、ちょっと線が弱いのかな、という印象も受けました。結構頑張っているなーとは思ったのですが。ただ、ネットで叩かれているほど歌・演技も問題とは思えず、要は「慣れ」の問題かなとも思いました。スタイルいいのは相変わらず。


カルマ王子を演じた森山未來は今回の中で一番おいしい役どころだったかもしれない。歌・ダンス・芝居・殺陣それぞれに「光る」ものを感じさせて成長しているなあ、と感じました。特に歌が成長していて、森山=ダンスの人だけではない、ということを強く印象づけたと思います。RENTのマーク役が楽しみです。


高田聖子は今回は大人しかったかなあ。。オキャン&ハッタリキャラを松雪が演じていたのと、笑いを取るキャラを濱田が演じていたので、こういう立ち位置になったのかもしれませんが、ちょっと残念。あと歌声が松雪泰子と似ていて、インガ(高田)の初登場シーンは、高田聖子じゃなくて松雪がお面かぶって出てきたのかと思いました。


橋本じゅん演じる「ボノー将軍」はとっても「かわいい」キャラ。頭ナデナデしたくなる可愛さ、とでも言うのか、なんか憎めないキャラを演じていました。こういうキャラを作り出してしまうってのは、彼ならではなんだろうな。


右近・栗根はそれぞれの持ち味を活かした役作りで、いつも一人で浮いている感がある右近の相方に、これまた「目立ちキャラ」の川平慈英を持ってきたのも面白かったです。ジェイ VS 森山のタップ対決があったり、とジェイならではの特技を活かした設定になっていました。


そして北大路欣也も懐の深い芝居を見せて、期待通りの働きをされていたように思います。やはり彼がいたことでこの作品、締めるところは締められていると思うので。



脚 本 : ★★☆☆☆
演 出 : ★★☆☆☆
役 者 : ★★★★☆
舞台/衣装: ★★★☆☆
満足度 : ★★★☆☆