キスリング展 モンパルナスその青春と哀愁

caltec2007-08-18



横浜のそごう美術館にて「キスリング展 モンパルナスその青春と哀愁」を観る。


エコール・ド・パリの展覧会を観に行くと、少数ながらもかならず作品が展示されているキスリング。今まではエコール・ド・パリの画家の一人であるという認識しかなく、また作品も1点、2点ととびとびに見ていることもあって、「これぞキスリング!」というイメージが自分の中で確立していなかった。


今回、彼の若い頃から晩年までの作品を網羅的に展示してある本展覧会を観て、今まで断片的に観ていた彼の作品が繋がっていくのと同時に、キスリングの特徴が自分の中でやっとわかってきた気がする。


20代後半には画家として成功していたこと。陽気で面倒見の良いリーダーだったこと。この2点が(僕の中にある)エコール・ド・パリの他の画家たちとキスリングとの大きな違いだ。そして、エコールドパリに属していながらも、なぜか(一般人における)知名度がいまひとつなのもそのせいなのだろうか。。。


彼の作品の中では、小さな顔にどことなく哀愁を帯びた大きな目で描かれる少年少女たちのシリーズが、キスリングの特徴を一番体現している作品だと感じた。やはり今回展示されていた作品の中でも、彼の描く少女や女性の絵がぬきんでて素晴らしかった。また、今回彼の風景画を初めてみて、これもまたなかなか味わい深いものがあるなあと思った。


企画力  :★★☆☆☆
展示方法 :★★☆☆☆
作品充実度:★★☆☆☆
満足度  :★★☆☆☆