「パルマ−イタリア美術、もう一つの都」展

caltec2007-08-17



上野の国立西洋美術館にて「パルマ−イタリア美術、もう一つの都」展を観る。国立西洋美術館のサイトによると、

16世紀から17世紀にかけてイタリア北中部の都市パルマに花開いた美術を紹介する展覧会を開催します。


世界的にもきわめて貴重な機会となる本展は、コレッジョやパルミジャニーノといった優れた芸術家が活躍したルネサンス期から、独自の文化がファルネーゼ家の庇護のもと栄えた16世紀後半から17世紀バロック期までを視野に入れながら、パルマの芸術文化を広く紹介しようとするものです。


本展覧会場の記述に「パルマ派」という表現があったので、ヴェネチア派などのように一つの潮流を作れたのだろうか?という疑問を持ちながら展覧会を観たのだが、残念ながら展示作品に共通した「パルマ派」と呼ばれるような、表現の共通性・大きな特徴というものは見られなかったような気がする。


パルマを中心に活躍した画家の作品を時代を追いながら知ることができ、その作風の中における他地方からの影響や、前時代の画家の作風が次世代の画家の作風に受け継がれていく、といった特徴を窺い知ることができ、パルマにおける美術の展開を理解することができた。


「イタリア的だなあ」と思う絵画が多かったが、中にはとても現代的な表現というか、今観ても新鮮に感じる作品もあった。なぜ現代的だと感じるのかだが、おそらくはその構図や色彩表現にあると思う。個人的にはパルジャニーノの作品が良かった。


企画力  :★★★☆☆
展示方法 :★★☆☆☆
作品充実度:★☆☆☆☆
満足度  :★☆☆☆☆