レ・ミゼラブル

caltec2007-06-11



今日は(中国出張の)代休だったので、帝劇にて「レミゼラブル」を観劇。


行く前まで全然知らなかったのですが、ちょうど20年前の今日6/11にレミゼ日本初演が行われた、ということで、満20歳の誕生日を今日迎えた公演だったようです。


そのお祝いも兼ねてカーテンコールの後にイベントが行われたのですが、一言で言うと「ちょっとねえ。。。」という感じ。昔クリスマスイブに行ったイベントは女性だけによる酒場のシーンとか、とても面白かったのですが、満20歳の若者(素人さん)も10名呼んで一緒に祝いましょう!という、ちとコンセプトがわからない演出があったりして「?」な点が多かったです。


本日出演していたオリジナルキャスト(日本初演キャスト)の3名(鹿賀、岩崎、斎藤)から一言があったのと、客席で観劇していた斉藤由貴野口五郎も特別ゲストとして舞台に登場し、一言ありました。


プリンシパル


 ジャンバルジャン 別所哲也
   前回公演と比べると、ずいぶんとあっさりとしたバルジャンになっていた。
   演技も抑え目になっていたし、声も朗々とせず。。。。うーん。。。
   深く考え、作りこんだバルジャン像が好きだったんですが。


 【ジャベール】 鹿賀丈史
   始めのシーンで登場したとき「この太ったジャベールは?」と思ったら鹿賀さんだった。
   バルジャンと対決する年代(パリ時代)のジャベは、ハマッてました。
   「♪スター」「♪自殺」といったナンバーはさすがだなあと思ったけど、独特の節回しは健在。
   ただ、立っているだけで絵になる、というか存在感があるのは、さすがだと思った。


 【エポニーヌ】 知念里奈
   前回コゼットで参加したときから「コゼットじゃなく、エポニーヌが任だろう」と思っていたが、
   それが間違っていなかったことがわかった。
   やせているところ、地声が高いところ、など なんとなく本田美奈子とかぶります。
   濃い目のキャストが多い中、淡白にあっさりと流してしまう演技傾向からかもしれませんが、
   On My Ownはちと物足りなかったです。


 【ファンテーヌ】 岩崎宏美
   やはりファンテは岩崎ファンテが一番だと思う。
   「夢破れて」は昔と比べると声が太くなってきたけど、病室のシーンや
   最後にバルジャンを迎えに来るシーンでの声の透明感はピカイチ。


 【コゼット】 富田麻帆
   見た目が可愛らしいコゼット。雰囲気的にはコゼットだけどファルセットが少しきつい。


 【マリウス】 藤岡正明
   前回と比べて落ち着いたマリウスになっていた。
   そして発声もミュージカル的になっていた。こなれた感が出てきたと思うが、安心して見れた。


 【テナルディエ】 斎藤晴彦
   うーん。伴奏よりかなりフライングして歌うのと、ピッチが少〜し低目なのが気になった。
   ただ、斎藤テナは、これが斎藤テナだからなあ。。。と思いながら見てました。


 【テナルディエの妻】 阿知波悟美
   特別カーテンコールで初演キャストとして紹介されたなかったので、
   「あれ?阿知波さん、オリジナルキャストじゃなかったっけ?」というのが(自分の中では)驚き。
   途中から変わったんだけっけ?
   演技力、声量、歌唱力、どれをとっても穴はなし。
   (今日は違うけど)駒田&阿知波のテナ夫妻は、ある意味最強の実力派テナ夫妻かも。


 【アンジョルラス】 岡幸二郎
   久々に見た岡アンジョ。
   自分の中ではアンジョルラス=岡幸二郎という図式が出来上がってしまう程、
   彼にはアンジョが似合うと思います。
   昔と比べると美声の伸びが若干落ちてきたと思いますが、懐かしい姿が見れて良かったです。


 【最後にアンサンブル】
   野口五郎が指摘するように、今回はアンサンブルがイマイチ。
   というか、今までのアンサンブルが実力者揃いだったんだろけど。。。
   全員で音楽に合わせて歌うとそれなりに聴こえるんだけど、
   一人でピンで歌うと物足りない。特にアカペラだと。
   それと、舞台上で生きていないというか、演技していないように思える。
   それがプリンシパルとアンサンブルの決定的な違いのような気がします。


まだ開幕したばかりなので、初参加の人はこれから成長してくれることを期待しましょう。
「何百回のリハーサルより、1回の本番の舞台で学ぶことの方が何倍も多い」と思うので。


しかし、今更ながらですが、今までのアンサンブルは優秀だったんだなあ、と思いましたよ、今日の公演を見て。レミゼ=明日の(東宝)ミュージカルスターの発掘&育成の場だとは思いますが、新旧ミックスして徐々に世代交代していってもいいのではないかなあ、とも思います。