レオナルド・ダ・ヴィンチ −天才の実像

caltec2007-06-12



上野の東京国立博物館にて、特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ −天才の実像」展を見る。門外不出の受胎告知が見られる!ということで、入場するのに、連日長蛇の列の展覧会です。最終日間近になってきて、土日がとても混んでいるので、平日に行こう、、ということで、お休みを利用して行ってきました。


さて、肝心の展示内容ですが、受胎告知はある意味、人寄せパンダ(客寄せパンダ)で、本展覧会の大半の展示内容は、ダ・ヴィンチの、万物に対する科学的なアプローチの解明に尽きる、といった方がいいと思う。


で、その科学的(力学、視覚、天文学、数学など)の実験の成果は、ダ・ヴィンチの美術作品にも衣冠なく発揮されている、というのが本展覧会を通じてわかったことだ。つまりダ・ヴィンチの芸術作品はしっかりと科学的なアプローチに基づかれて描かれているんですよ。ということが言いたいのだ。いや、逆に、絵画を通じてダ・ヴィンチの学術的な知的興味を解き明かそう、ということが言いたいのかもしれない。とにかく、科学と芸術の融合なのだ。ただ、ルネサンス期は、音楽も美術も天文学も数学も同列に扱われるものだったので、そう不思議はないんだけどね。


例えば受胎告知は、正面から見ると、とてもバランスが悪い。それは、右前方から見ることを想定して、右前方から見て自然な構図に意図的にしている、とか。。。 本展覧会を見て初めてわかったことが結構あった。


しかし、ダヴィンチの芸術作品を目当てにきた人にとっては30分〜2時間(曜日によって違う)待って受胎告知を見た後は、延々科学博物館に行ったかのような展示が続くので、ちょっとガッカリだったかもしれないですね。(caltec的には面白かったですが)。


レオナルド・ダ・ヴィンチ −天才の実像」展を見終わったとは、国立博物館を訪れた際のいつもの定番、本館の陶器、東洋館のガンダーラ仏像・中国の陶器(清代)に会いに行ってきました。展示内容をじっくり見ようとすると、一日潰せるんだよね、この博物館。


企画力  :★★★☆☆
展示方法 :★★★★☆
作品充実度:★☆☆☆☆
満足度  :★☆☆☆☆