ヴィヴィアン・ウェストウッド展

caltec2006-01-06



森アーツセンターにて「ヴィヴィアン・ウェストウッド展」を見る。ヴィヴィアン・ウェストウッドというと、ニューウェーブの旗手、パンクの女王などという言葉とともに語られることが多く「とても挑発的な衣装が多いのかなあ」と想像していたのだが、この展覧会を見て、彼女の作品のクチュリエ的な技術、クラシカルかつフェミニン、でもどこか少しアバンギャルド的な衣装の数々にやられてしまった。とても良かったのである。。。


パンクなのは、彼女がデビューした当時の話で、80年代以降はとてもキュートな作品を作り出しているのですね。しかし、展示された衣装を見ると、どの衣装もとても構築的。高度なテーラードの技術を駆使して、立体的に服が作られています。そして、多くの衣装がとても女性を強調するもの(胸は広く開き、ウェストは細くシェイプされ、スカートは広がっている)であるにも関わらず、可愛らしさと過激さと美しさを兼ね備えている点にはビックリしました。僕はどちらかというとパターン好き、ファブリック好きなのですが、彼女の選ぶ服の生地も多彩に飛んでいて、生地を見るだけでもとても楽しい時間を過ごせました。


展示場の出口直前で放映されていた彼女のインタビュー、深く納得させられました。もし僕が女性だったら、彼女の紡ぎ出す服というものを一度は着てみたいんだろうなあ、と思ったいりもしました。が、スタイルが良くないと着こなせなさそうだ。


あと、こうした衣装の展覧会を見ていつも思うのは、服は人が着るなんぼのものだ、ということ。つまり、動いている被写体があって初めてその服の美しさがわかると思うのですよ。会期中に展示作品をモデルさんが着て歩くランウェイショーなんていうイベントがあるといいなーと常々思うのですが、それは無理なんでしょうか?


満足度:★★★★☆