華麗なる伊万里、雅の京焼展

caltec2005-11-27



今日は「北斎展」を見に行こうと上野の東京国立博物館へ。しかし、陽気の良い秋の休日と来れば。。。上野駅から外に出た時点で人が混み混みだったのですが、北斎展の会場はさらに混み混みでした。入場制限までしてるので、北斎展はあきらめて、「華麗なる伊万里、雅の京焼」展の方を見てきました。


江戸時代の焼き物の代表格である伊万里(有田焼もそう)と、京焼がバランス良く取り上げられていました。伊万里については、日本の代表的な輸出品であったこともあり、結構企画展が多い(中国・日本・ヨーロッパの陶器の比較をメインにした企画展だったり、ヨーロッパにおける陶器の発展の中で登場したりする)のですが、京焼をメインに据えた企画展は今まであまり見ていなかったので、結構新鮮でした。


感想はといえば、僕は断然京焼派です。まあ、方や日本の輸出品で大量生産が基本の伊万里と、京の雅な文化の担い手として、技巧を凝らした一部の好事家のための焼き物である京焼では、役割がそもそも違うので、比較するのは難しいのかもしれません。仁清や乾山の作品を見ると、ひとつひとつにテーマがあり、そのテーマをいかに陶器という限られた世界のなかで表現するかに知恵を絞っていたのだなあ、というのがわかりますね。作品のテーマ、色、形。。。見ている方も次はどんなものが出てくるのか?とわくわくしながら展示作品と触れ合うことができました。


あ、でも、伊万里の展示の中でも、鍋島の洗練された意匠はすっごく好きだったです、はい。今回展示されていた作品のなかで一番良かったなあ、と思ったのは、実は伊万里の鍋島の作品です。


しかし、「北斎展」すっごい混み様ですね。あまりに混んでいたために、北斎展は閉館が一時間延長されてました。。。ただ浮世絵は作品自体が大きいわけではないので、人が多すぎると、お目当ての作品を間近でじっくりと見られるチャンスというのはあまり多くなさそうですね。。。来週には企画展が終わってしまうのですが、いつ見に行こうかなあ。


満足度:★★★☆☆