ロシアカップ

caltec2005-11-28



ここ数年、世界のトップクラスの選手をそろえているフィギュアスケートの日本女子。女子の中では、世界選手権に出場するのが一番難しい国が今の日本なのではないかと思う。


一昨年・昨年の世界選手権代表選手の安藤美姫選手が、いよいよ今期のグランプリシリーズ、初参戦した。結果は、去年の世界チャンピオンのイリーナ・スルツカヤに次いで2位と、まずまずの出来。


3位には恩田が入り、今期のグランプリシリーズ、日本人女子の優勝こそないものの、全大会に渡って日本人選手はメダルを獲得している(面白いことに、今までの大会の3位は、全員日本選手。アメリカ:恩田、カナダ:中野、中国:荒川、フランス:荒川、ロシア:恩田)。


見えた課題、続く挑戦 ロシア杯2位の安藤美姫


地元ロシアのスルツカヤが、観客の後押しを受けて高得点をあげた直後の滑走。「呼吸困難になるくらい緊張した」という安藤が、ジャズの名曲「マイ・ファニー・バレンタイン」にあわせて、しっとりとした演技を披露した。


冒頭のビールマンスピンで観客を自分の世界に引き込むと、得意のジャンプも大きなミスなく決めた。今季GP初戦で自己ベストを更新する172・30点での2位。それでも、SP終了後のようなはじける笑顔はなかった。「最初の試合だからまあまあ満足。でも、悔しかった。きょうの出来は73点」と振り返った。


理由は、スピンやステップでミスが出たからだ。


10月のジャパン・インターナショナルチャレンジで3位になり、少し気持ちがゆるんだ。だが、GPシリーズが開幕し、ほかの選手の戦いぶりをみて「こんなことで満足したらダメ。目標は高く持たないと勝てない」。


注目の4回転ジャンプを封印。高得点を稼ぐために、高度なスピンやステップなどの習得に力を注いだ。自由ではレベル3に判定されたものもあったが、ステップはレベル1。自分が練習してきたものが出せなかった。


次戦は12月1日からのNHK杯(大阪)。「この大会で見えた課題を克服して、もうちょっと自分に自信を持って滑りたい」。舞台を日本に移して17歳の安藤の挑戦が続く。