アールデコ展

caltec2005-06-26



アールデコ展」@東京都美術館へ行く。

駅を出て上野公園へ向かうと長蛇の列が。。。「むむむ、入館まで2〜3時間は待つのか?」と一瞬悲しくなったが、その行列は親子連れ。長蛇の列は、国立科学博物館で開催中の「恐竜博2005」への入場待ちの行列であることがわかって、ほっと一安心。


他の展覧会が混んでいたためか、アールデコ展は比較的空いていた。
今回の展示は、ヴィクトリア&アルバート美術館が企画した回覧展を日本用に再構成したもの、だという。アール・デコに見られるエキゾティシズム(エジプト、日本、中国文化の影響が見られる)の紹介から始まり、世界各国におけるアールデコで締めくくる、という展示は、アールデコ様式がいろいろな異国の様式を取り込む(=外の様式を中に取り込む)ことから始まり、最終的には外に向かって開いていくということを示唆しており、よく練られた構成だったと思う。


「これぞ、アールデコ!」という決定的な目玉作品がある、というよりは、
歴史的・文化的な考察の中、アールデコとはどういう様式だったのか?
建築、家具、美術、装飾、文化に与えた影響とはどんなものだったのか?
ということを体系的に捉えるにはよい展示構成だった。


個人的にはニューヨークの摩天楼建築と当時のニューヨークの様子を映し出している映像が一番印象に残りました。


ただ「アール・ヌーヴォー」を引き継ぎ、1920年代から30年代にかけ世界を席巻した「アール・デコ」、アール・ヌーヴォーアール・デコの違いがわかるとより一層「アール・デコ」への理解が深まるのですが、これは個人の問題でしょうね。今回の展示構成ではそこまで扱いきれなかったと思うので。。。


満足度:★★★☆☆