四大陸選手権

caltec2012-02-12



4大陸フィギュア:浅田真央2位、村上佳菜子4位


コロラドスプリングズ(米コロラド州)小坂大】


欧州以外の国と地域によるフィギュアスケートの4大陸選手権第3日は11日、女子フリーがあり、ショートプログラム(SP)で首位の浅田真央中京大)はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑んだが、回転不足と判定され124.37点。合計188.62点で2位となり、2年ぶりの優勝を逃した。


ミスのない演技で128.34点をマークした全米女王のアシュリー.ワグナーが合計192.41点で、SP2位から逆転して初優勝した。SP3位だった村上佳菜子(愛知.中京大中京高)は動きに精彩を欠いて合計169.32点で4位。今井遥(東京.日本橋女学館高)は9位だった。


◇ジャンプ失敗「悔しい」


演技を終えた村上はがっくりと両手をひざについた。中盤から疲労で動きが鈍くなり、課題だった3回転トーループの連続ジャンプの2回目は1回転。連続ジャンプが全て2回目で失敗したことで得点は伸びず「悔しい」と振り返った。標高約1800メートルの高地での試合を意識して体力を強化してきた。腹痛などにも見舞われたが「体力がついている。この調子でやればうまくいく」と村上。世界選手権(3月、フランス)に向けて「楽々にノーミスにできるぐらいにしたい」と気を取り直していた。


◇素晴らしい夜に


空席が目立ったた観客席を沸かせたワグナーは「国際舞台で大きな評価を得て、素晴らしい夜になった」と喜んだ。大技のトリプルアクセルはないが一つ一つを丁寧に演技した。序盤の2回転−3回転の連続ジャンプを「体力を温存するため、その場で決めた」と2−2回転に変更。後半になっても疲労が出ずに伸びやかに滑った。1月の全米選手権で初優勝した20歳。世界選手権に向け「今までのように冷静に自分の演技ができればうまくいく」と手ごたえをつかんだ。


毎日新聞 2012年2月12日 15時18分(最終更新 2月12日 20時58分))

4大陸フィギュア:「大技挑戦、すごいプラス」浅田に笑み


◇女子フリー(11日、米コロラドスプリングス


浅田真央中京大)は2位。順位が下がってしまったことへの悔しさはあまり感じさせない。浅田は封印していた大技のトリプルアクセルに2日間ともに挑んだ。「すごいプラスだと思う」。よほどうれしかったのだろう。演技中も、ずっと穏やかな笑みを浮かべた。


2日間とも回転不足の判定を受けたが、浅田自身は「回った感じはした? はい」ときっぱり。一方、リンク外から見ていた佐藤信夫コーチは「少し足りなかったかな……。見ていたのが遠いので正確に読みきれない」と慎重だったから、まだ改善の余地はある。


高地で気圧が低かった関係でジャンプは跳びやすく、練習からトリプルアクセルは着氷する確率が高かった。だが、現地入りの時点では少し控えめだった浅田も「平地に戻ったときには少し不安だけど、しっかり跳べているので、すごい自信になった」と手ごたえを口にする。2年ぶりの優勝を目指す来月の世界選手権でも「SP、フリーともに跳ぶことを目標に練習したい」と意欲も高い。


フリーでは、ほかの3回転ジャンプで取りこぼしがあり、逆転を許した。佐藤コーチはトリプルアクセルにだけ集中することはリスクがあり、滑らかさやスピードなどで、まだ磨くところがあると見ている。「そこの兼ね合いが一番難しい」と佐藤コーチ。世界選手権に向け、どう仕上げてくるか注目される。【小坂大】


毎日新聞 2012年2月12日 20時37分(最終更新 2月13日 7時42分))


下記の記事ですが、「得意のサルコー」って、浅田選手、サルコウ得意だったっけ? ルッツは踏み切り時の重心のかけ方が問題で、wrongエッジになってしまうので「苦手意識」は持っていると思いますが。。。

4大陸フィギュア:今季最高点!真央 世界選手権へ収穫の2位


◇第3日(11日 米コロラド州コロラドスプリングズ


大技完成が見えた。女子フリーで浅田真央(21=中京大)がトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑み、回転不足の判定だったが成功に近い好ジャンプを見せた。フリーは2位の124・37点で、合計は今季自己ベストの188・62点をマーク。合計192・41点で優勝したアシュリー・ワグナー(20=米国)に逆転され2位に終わったが、3月の世界選手権(フランス・ニース)に向けて大きな収穫を得た。


演技を終え拍手を浴びる浅田の表情が、確かな手応えを物語っていた。笑みを浮かべてリンクサイドの佐藤コーチとハグすると、得点を待つキス&クライでもスマイルは変わらない。先に演技を終えたワグナーの合計192・41点に届かずSP首位からの逃げ切りはならなかったが、目標をクリアした達成感があった。「(トリプルアクセルに)挑戦して跳べたのはすごいプラス。跳べてうれしい」。代名詞の大技を、浅田が取り戻した。


胸元が大きく開いた新しい衣装に身を包んで臨んだフリー。「愛の夢」の優しいメロディーに乗った演技冒頭、力強く踏み切り、そして鋭く回った。前日のSPで両足着氷だったトリプルアクセルだが、フリーでは右足だけでクリーンに下りた。判定はSPと同様に回転不足。それでも、出来栄え評価の減点はSPよりも1点減った。ほぼ成功と言える内容に、「しっかり回って跳べている。すごい自信になった」とまた笑った。


昨年11月のNHK杯のSPで挑んだトリプルアクセルは、1回転半の失敗ジャンプ。ロシア杯は復調途上だったため、佐藤コーチと話し合ってダブルアクセルに難度を落とした。12月の全日本選手権前には、母・匡子(きょうこ)さん(享年48)が亡くなる悲劇があった。「いつもと違う緊張感だった」という特殊な状況の中、大技を封印して優勝。同選手権後、今大会のテーマにトリプルアクセルへの挑戦を掲げた。SP、フリーで着実に精度を上げ「全体的な流れはいいところまできている」と佐藤コーチも納得の表情だ。


苦手の3回転ルッツでバランスを崩し、得意のサルコーは3回転の予定が2回転になった。「課題が残った。このままでは世界選手権で金メダルを獲ることは難しいと思う」と浅田は反省も忘れなかったが、大技の手応えをつかんだことは大きい。「世界選手権の目標は、SPとフリーでトリプルアクセルを跳ぶこと。フリーでのマイナスの部分をなくすこと」。自信を取り戻した浅田が、2季ぶりの世界一へ突き進む。(スポニチ


(2012年2月13日)



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