欲望という名の電車

caltec2011-12-22



世田谷パブリックシアターにて、青年座交流プロジェクト『欲望という名の電車』を観劇。今夏のパルコ劇場での松尾スズキ演出の同作品も観ているので、今年2作品目「欲望という名の電車」。決して後味がいいとは言えないこの作品をなぜ2度も?とは我ながら思うが、高畑淳子の演じるブランチが観てみたかったのと、小曽根真の音楽が気になったから。


観劇後の感想はというと、、、「高畑淳子はやはり舞台女優だ」という印象を改めて強くしたということ。ブランチの(癪に障るような)甲高い笑い声だとか、我侭で自己中心的で計算高いところなどを魅力的に演じていた。高畑演じるブランチを見ていたら、この役は女優にとって、とてもやりがいがある役なんではないか、と思えてきた。映画で観たビビアン・リーにはあまり共感しなかったが。


芝居全体を見ると、あまりにも彼女(高畑)の個性が強すぎるのか、他の出演者が霞んでしまうというか、あまり目立たなかった印象を受けた。スタンレー役の宅間孝行。ちょっと(日本の)ヤクザ・チンピラ的な無骨さに繊細さが垣間見える表現だったと思うが、もっとワイルドなタフな雰囲気を出したほうが、落ちぶれた支配階級に属するブランチとの対比が出たのではないかと感じた。


<出演者>

   高畑淳子 :ブランチ
   神野三鈴 :ステラ
   宅間孝行 :スタンレー
   小林正寛 :ミッチ

   金内喜久夫
   塾一久
   川辺邦弘
   山本道子
   宇宙
   津田真澄


<音楽>    
   小曽根真



音 楽 : ★★★☆☆
脚 本 : ★★★☆☆
演 出 : ★★★☆☆
役 者 : ★★★☆☆
舞台/衣装:★★★★☆
満足度 : ★★★☆☆



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