港町純情オセロ

caltec2011-05-10



赤坂ACTシアターにて劇団☆新感線『港町純情オセロ』を観劇。オセロとはシェークスピアの4大悲劇の一つである「オセロ」のことで、舞台を昭和30年代の日本(関西)に移して、シェークスピア劇オセロの世界を展開しているのが本公演。脚本は劇団☆新感線では「IZO」に続き2回目の青木豪。演出はいのうえひでのり(先日「欲望と言う名の電車」@パルコ劇場でお見かけしました)。


主演は、前公演の「鋼鉄番長」に続き、橋本じゅん。ギックリ腰ネタで始まり、いつものパワー全開の演技は健在。ただ「鋼鉄番長」でも感じたことだが、舞台の中央に立つよりも、2番手・3番手あたりのポジションで、飛び道具的に活躍した方が、彼の持ち味・良い点を発揮できるような印象を今回も受けた。


今回は人々の心の中に嫉妬を植えつけていく伊東郷(ミミナシ)(実はオセロの本当の主役はこのイラゴーではないかと思っている)に田中哲司を配したことで、この作品が成り立っているというか、ひとつにまとまっているような印象を受けたが、彼(田中哲司)の持ち味が新感線のものと違っていたこともあり、最終的には「どうかなあ?別のキャスティングでも良かったのかなあ?」という感じを持った。


石原さとみは、舞台でのハジケッぷりやコメディタッチの演技で好演。一番心に響いたのは、大東俊介。1幕のどこまでも軽いノリの演技があるからこそ、2幕後半のシリアスな演技に説得力があるというか、観ている側に「伝わってくる」ものがあったと思う(歌はイマイチでしたが)。
あとは、ミュージカルを中心に活躍している伊礼彼方は、台詞は他の出演者と比べると、まだまだなのかもしれないが、舞台での立ち姿の美しさが際立っていたのが印象的だった。


<主な出演者>
  橋本じゅん:イムタオセロ
  石原さとみ:モナ
  大東俊介 :沖元准
  粟根まこと:三ノ宮亙
  松本まりか:伊東絵美
  伊礼彼方 :汐見秀樹
  田中哲司 :伊東郷(ミミナシ)



音 楽 : ★★☆☆☆
脚 本 : ★★★☆☆
演 出 : ★★★☆☆
役 者 : ★★★☆☆
舞台/衣装:★★★☆☆
満足度 : ★★★☆☆



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