2011世界選手権

caltec2011-04-28



男子シングルのフリー、チャンの優勝は硬いなあ、と思ってはいましたが、小塚君のフリーは完璧で、各要素の加点が多く、よい演技をしたと思います。今季、レベルアップしたといわれる表現力も、やはりチャンと比べるとまだアピールが足りないのかもしれません。


織田選手は、またジャンプの規定ミス。冒頭の4回転トゥループ⇒3回転トゥループのコンビネーションジャンプが、3回転トゥ⇒3回転トゥになった時点で、次のトリプルアクセル⇒トリプルトゥループの3回転を2回転にしないといけなかったんですね。でないと、3回転トゥループを3回飛んだことになり、このコンビネーションジャンプが無効になってしまうから。 このコンビネーションをトリプルアクセル単独、もしくはセカンドジャンプを2回転トゥループにしていたら、実は織田選手が銅メダルだったので、大変惜しいことをしたと思います。


ただ、今回の規定違反に関しては、4回転トゥをミスしただけで、いつものようにジャンプを追加していたわけではないのですが。。。


となると、こういう展開になってしまう、演技構成(ジャンプの組み合わせ)を根本的に変える必要があるのかもしれないですね。

世界フィギュア:小塚「銀」 優勝はチャン、高橋連覇逃す


【モスクワ芳賀竜也】


フィギュアスケートの世界選手権は第4日の28日、当地で男子フリーを行い、前日のショートプログラム(SP)で1位のパトリック・チャン(カナダ)が187.96点で合計280.98点をマークし、初優勝を飾った。チャンはSP、フリー、合計点ともに世界歴代最高点を更新。SP6位で昨年の全日本選手権優勝の小塚崇彦トヨタ自動車)は安定した演技で合計258.41点(フリー180.79点)を挙げ、銀メダルを獲得した。SP3位で2連覇を狙った高橋大輔(関大大学院)はスケート靴のビスが外れるトラブルがあり合計232.97点(フリー152.72点)で5位、SP2位の織田信成(関大大学院)はジャンプの規定違反が響いて合計232.50点(フリー150.69点)で6位に終わった。なお、日本男子は来年の次回大会(フランス・ニース)でも出場枠「3」を確保した。


          ◇


第3日の27日はペアのSPがあり、※清、☆健(中国)組が74.00点で1位。高橋成美木下工務店ク東京)マービン・トラン(カナダ)組は59.16点で6位だった。
※はまだれに龍、☆はにんべんに冬



毎日新聞 2011年4月28日 22時21分(最終更新 4月28日 23時42分)


ペアのSPはトラン/高橋組が素晴らしい演技で6位。ペアとしての完成度も上がってきており、明日のフリーの結果が楽しみな展開に。

世界フィギュア:足元に集中、会心の演技…「銀」の小塚


28日のフィギュアスケート世界選手権。SP2位の織田、3位の高橋が相次いでフリーで倒れ、崖っぷちに立たされた日本男子。その危機を救ったのは、今季の全日本王者、小塚だった。SP6位と日本勢で最も出遅れたが、フリーではほぼノーミスとなる会心の演技。「本当にうれしい。これ以上にできる演技はない」と、初のメダルを手にして充実感に浸った。


冒頭の4回転トーループから、成功を予感させた。2・29点の出来栄え点は、優勝したチャンの同じジャンプを大きく上回った。その後も波に乗り、八つのジャンプを全部成功させたばかりか、すべての演技で一点も減点されなかった。


日本は世界ランキングで最も低い選手1人が予選に回る必要があったため、小塚は予選、SP、フリーと3試合目。「朝は体が重かった」と疲れを自覚していたが、有終の美を飾った秘訣(ひけつ)は、精神のコントロールにあったという。


予選トップで臨んだSPは「やる気が出過ぎた」。やる気は焦りに変わり、演技にも影響した。この日は「足の上に自分の気持ちを置いて、ストップをかけることを心掛けた」といい、大一番での動揺を避けられた。


東日本大震災の犠牲者への追悼の気持ちを込め、氷の上に日の丸を映す演出などがあった前日の開会式。「ロシアの人々に愛をもらった。演技を通じてその愛を感じてもらえたら」。被災地にその思いが届けば、銀メダルの輝きはいっそう増すだろう。


【モスクワ芳賀竜也】


毎日新聞 2011年4月28日 23時53分(最終更新 4月29日 1時12分)

フィギュアスケート:小塚、SP6位から“完璧”大逆転 初の銀メダル


フィギュアスケート世界選手権第4日 男子フリー(2011年4月28日 ロシア・モスクワ)


フィギュアスケート世界選手権第4日は28日、ロシア・モスクワで行われ、男子ショートプログラム(SP)で6位と出遅れた小塚崇彦(22=トヨタ自動車)がフリーで4回転ジャンプを決めるなど好演技を見せ合計258.41点で銀メダルを獲得した。SP3位の前回王者・高橋大輔(25=関大大学院)はミスが相次ぎ合計232.97点の5位。SP2位の織田信成(24=関大大学院)はジャンプ違反で得点を伸ばせず合計232.50点で6位。SP首位のパトリック・チャン(20=カナダ)がSP、フリー、合計の全てで世界歴代最高点を更新し合計280.98点で初優勝した。


ゆっくり両腕を突き上げた。演技を終えた小塚は歓声を浴びて満足感に浸った。「うれしいです。今はもうこれ以上のことはできない」。完璧な演技の後に待っていたのは初の銀メダルだった。


冒頭の4回転ジャンプを決めて勢いに乗ると七つのジャンプを全て成功。6位と出遅れたSPでは「運動会前の小学生みたいに焦りまくっていた」反省を生かし落ち着いて滑った。フリーの180.79点は自己ベストを10点以上更新する世界歴代2位の高得点。技術点ではチャンを上回った。


東日本大震災の影響で開催の見通しが二転三転し心が揺れた。そんな時、佐藤信夫コーチが休養を命じた。小塚は旅に出た。高知県坂本龍馬ゆかりの地など四国、中国を車で回った。つかの間の休息で英気を養った。


フリーで滑るリストの「ピアノ協奏曲第1番」は祖父・光彦さんが元五輪代表の父・嗣彦さんの現役時代に薦めた曲。当時はピアノ曲で滑る選手が珍しく使うことなく引退。約40年の時を経て祖父から受け継がれた曲でフィギュア一家のサラブレッドが輝きを放った。


開会式で黙とうが行われるなど日本に配慮した演出がなされた。「ロシアの方の日本に対する愛とか温かさを感じた。その気持ちに応えたかった」。心優しい男はロシアの声援にも応えた。


06年の世界ジュニア優勝から着実に成長し、今季は初めて全日本選手権も制した22歳。「来年は技術を高めて、もっと上を目指していく」。高橋に続く日本男子2人目の世界一を見据えていた。


小塚嗣彦氏 


震災の影響で調整が難しい中、よく頑張った。成長した。今後はまた一歩先を目指してほしい。


スポニチ 2011年4月29日)



人気ブログランキングへ