時計じかけのオレンジ

caltec2011-01-27



赤坂にあるACTシアターにて「時計じかけのオレンジ」を観劇。
観劇後の率直な感想を言うと、これって商業演劇として「あり」?(「なし」じゃないかな…)という感じでしょうか。いろんな意味で中途半端感が強くて、何とも形容しがたい不思議な位置付けの舞台でした。


まずは、主役の小栗旬が舞台では全く目立っていないことが問題点かなあ。小栗君、頑張ってはいたのですが、微妙な表情の変化や声のトーンの変化などで登場人物の心を表現することが多い、彼の演技方法は、映像向きの芝居であって、舞台向きではないのかもしれません。舞台がオープニングで4人が登場してきたとき、「あれ?小栗旬はどこ?」と舞台上で彼を探してしまったのは、決してメイクのせいでも、舞台から遠い座席にいたからでもなくて、それは舞台での立ち姿の美しさだったり、発生方法などの基本的な技術の確かさだったり、そうした基礎が出来ているか否かの違いではないのだろうか?と思った次第です。


唐突に終わった感のあるエンディング含め、ストーリー・演出方法共に難あり、という印象を僕は受けました。まあ、滅多に観ない感じの世界観ではあったので、それはそれで楽しめましたが、リピートしてまで見たいとは決して思わない舞台であったことは確かです。


ひとつ救いだったのは、武田真治がとっても良かったこと。ギャング役、老人役など何役も演じ分けていて、ここ数年舞台に力をいれて活動してきた成果を十二分に発揮できていたのは、新鮮な驚きでした。



音 楽 : ★☆☆☆☆
脚 本 : ★☆☆☆☆
演 出 : ★☆☆☆☆
役 者 : ★★☆☆☆
舞台/衣装:★★☆☆☆
満足度 : ★☆☆☆☆


どうしても、今回はちょっと辛口評価になってしまいます。出演者が結構豪華なのに、全体の出来がもったいなさすぎる気がします。



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