フランス大会


女子シングルのSPについては、グランプリシリーズ、最終戦(第6戦)になると、さすがに各選手、調子をあげてきたな、という印象。1位のコルピ選手始め、今井選手、村主選手など、皆、前大会よりも完成度を高めている演技をしていて、見ごたえがある試合でした。今井選手はフリーで前回のスケートカナダのような演技をすれば、表彰台も狙えるのでは?と思うくらい、ショートの出来は良かったです。


男子シングルのSPは、小塚選手の一人勝ちです。解説の田村岳斗氏が言うように「スケートの質が一人違って」見えました。地元フランスのブライアン・ジュベールがここのところ元気がないのが心配です。

フィギュア:浅田、2度転倒で7位 男子は小塚首位


フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦のフランス杯は26日、パリで開幕し、女子ショートプログラム(SP)で第1戦のNHK杯8位に終わった浅田真央中京大)はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)と3回転フリップで2度転倒し、50.10点で7位と出遅れた。


キーラ・コルピフィンランド)が61.39点でトップに立ち、今井遥(東京・日本橋女学館高)が自己最高の58.38点で3位、村主章枝陽進堂)が50.76点で5位。


男子SPは第3戦の中国杯に続いて2連勝を目指す小塚崇彦トヨタ自動車)が77.64点でトップ。フローラン・アモディオ(フランス)が75.62点で2位。


アイスダンスショートダンスはナタリー・ペシャラ、ファビアン・ブルザ組(フランス)が65.48点で、ペアSPはアリョーナ・サブチェンコ、ロビン・ゾルコビー組(ドイツ)が66.65点で首位発進した。(パリ共同)


◇浅田、ファイナル進出絶望的に

前日までの笑顔がうそのように、リンクを引き揚げる浅田の顔は引きつっていた。今季自己最高と表示されたのは50.10点でまさかのSP7位。2度転倒した世界女王は「(理由は)分からない。練習では悪くなかった」と繰り返し、戸惑いを隠せなかった。


まるで1カ月前の悪夢のNHK杯を見ているかのようだった。冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の着氷でバランスを崩し、ひざをついた。3回転−2回転の2連続ジャンプは決めたが、不調の3回転フリップで再び転倒。ショックを引きずるように続くスピンは最低難度のレベル1と評価され、力なく演技を終えた。


シニア国際大会で自己最低の8位と惨敗したNHK杯終了後は佐藤コーチの指導でジャンプ中心に滑り込み、ミスがない日もあるほどの進歩を見せていた。フランス入りしてからも好調を維持し、直前の公式練習までは3回転半などで安定したジャンプをアピールしたが、重圧がかかる本番は違った。


首位と11.29点の大差。逆転優勝が最低条件のファイナル進出は絶望的となった。「なかなかうまくいかない。気持ちを本当に切り替えないといけない」。必死に前を向く20歳が完全復活するまでに時間がかかりそうだ。(共同)
 

◇小塚、表現力磨いた成果

滑りの質が高い成長著しい演技だった。小塚が優勝した中国杯に続いて男子SPで首位。元世界王者のジュベール(フランス)ら強豪を抑えた21歳は「最後までスピードを落とさずにできて良かった」と喜んだ。


静まり返ったリンクにリズミカルな音楽が流れると、自然と手拍子が起きた。リズムに乗って幕開けの2連続の3回転ジャンプを成功。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の着氷でバランスを崩したが、何とかこらえると勢いのまま滑りきった。


課題の表現力を磨いた成果が表れた。技術点は3番目だったが、高い演技点でカバーした。ただ一人、5項目すべてで7点台と高い評価を受け、佐藤コーチは「(ようやく)持っているものを出せるようになってきた」と満足そうにうなずいた。


3位以内に入れば自力でGP6戦の上位6人によるファイナル進出が決定するが、小塚の目には2連勝しか見えていない。「自信を持って臨めば大丈夫。フリーでもいい演技をしたい」と意気込んだ。(共同)


毎日新聞 2010年11月27日 9時39分(最終更新 11月27日 10時14分))



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