中国杯


小塚、安藤両選手のアベック優勝で幕を閉じた中国大会ですが、シーズン前半戦のグランプリシリーズ第3戦目、選手によって仕上り具合はまちまちである印象を受けました。


男子について言えば、小塚選手の独壇場でした。昨シーズンにオリンピック、世界選手権で結果を残したこと(ショート・フリーの両方揃ってベストを出すことはできませんでしたが)が、今シーズンの結果につながっていると思います。
もともと持っていたスケーティングの良さが、難度の高いステップ(エッジの深さ、バランス)に繋がっており、またジャンプの安定性、表現力も昨シーズンよりも上がっていて、各要素において高得点を得られる、そんな選手に成長しました。
何より本人が自身をもって滑っているのが一番成長した点かもしれません。練習をしっかりと積んできていること、本番で練習通り出来れば、結果は自ずとついてくること、を本人がわかっているんだな〜、と試合中の表情や試合後のインタビューの様子を見ながら感じていました。


2位以下は混沌していた印象を受けますが、先シーズンの四大陸選手権で大活躍した町田選手の演技、とても良かったです。町田選手を始め、高橋・織田・小塚の3選手を追う選手の層も厚くなり(無良、羽生、町田、村上)、今年の全日本選手権が楽しみになってきました。

フィギュア:安藤、小塚がアベック優勝 GP中国杯


フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第3戦、中国杯は6日、北京の首都体育館で第2日。男女のフリーが行われ、小塚崇彦トヨタ自動車)と安藤美姫トヨタ自動車)が優勝した。


ショートプログラム(SP)3位の安藤はフリーで116.10、合計172.21点で逆転勝利。GPシリーズ優勝は09年11月のNHK杯以来で3連勝、通算4勝。また日本女子のGP制覇は今季初めて。安藤の総要素点は60.50という高得点だった。SP1位の小塚はフリーでは156.11の自己最高得点で合計233.51。GPシリーズの優勝は08年アメリカ杯以来で通算2勝となった。


女子SP2位だった鈴木明子(邦和スポーツランド)はフリー104.89、合計162.86点で2位。3位はアレーナ・レオノワ(ロシア)で148.61点。SPで1位だった長洲未来(米国)はフリーで精彩を欠き、4位に終わった。


男子では19歳の新鋭ブランドン・ムロズ(米国)がフリー146.96、合計216.80で2位。シニアGPデビュー戦の町田樹たつき)=関大=はフリー134.17、合計200.95で5位だった。


【毎日jp編集部】(2010年11月6日)


女子シングルについては、、出場した選手、まだ本調子にはなってないみたいです。各要素(ステップ、スピン)でのレベルの取りこぼしや、プログラムの完成度という意味で、完成形にはなっていない。今シーズン、プログラムコンポーネンツの構成変更や採点ルールが変わったことで、自分の演技がどうジャッジされているのか、様子を見ている段階でしょうか。
個人的には基礎点が同じで、音楽の表現をみて加点を加えるコレオステップが要素に加わった意味がまだ見出せていませんが・・・ステップについても、高難度を求めるあまり「表現」からは離れてきてしまっているので、新採点前の時代のステップのように、音楽をどうステップで表現するか、プログラムの完成度という意味ではいれておきたい、ということでしょうか。キャンデロロの「三銃士」やヤグディンの「仮面の男」のプログラムのような独創性の高いステップもやはりフィギュアスケートには必要ってことなんでしょう。



人気ブログランキングへ