NHK杯

フィギュア:村上3位、浅田8位 コストナーV NHK杯


フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第1戦・NHK杯は第2日の23日、愛知・日本ガイシアリーナで4種目を行った。女子フリーは、前日のショートプログラム(SP)首位のカロリナ・コストナー(イタリア)がトップを守って優勝。SP2位の村上佳菜子(愛知・中京大中京高)は3位に入り、シニアGP参戦初試合で表彰台に上った。SP8位と出遅れた浅田真央中京大)はフリーも振るわず8位だった。


男子SPは、高橋大輔(関大大学院)が首位発進。シニアGP初戦の羽生結弦(ゆづる)=宮城・東北高=は5位、08年NHK杯5位の無良(むら)崇人(中京大)は9位で24日のフリーに臨む。


ペアのフリーは、SP1位の※清、■健(中国)組が優勝。SP3位の高橋成美木下工務店ク東京)、マービン・トラン(カナダ)組が3位に入った。


アイスダンスフリーは、ショートダンス(SD)首位のメリル・デービスチャーリー・ホワイト(米国)組が優勝。SD7位でバンクーバー五輪日本代表のキャシー・リードクリス・リード組(木下工務店ク東京)は7位。※は「まだれ」に「龍」、■は「にんべん」に「冬」


毎日新聞 2010年10月23日 20時48分(最終更新 10月23日 21時16分)

フィギュア:村上のシニアGPデビューは3位 NHK杯


重圧に押しつぶされそうになるのも、また経験。会心のSP2位から順位を落としたのも一つだけ。15歳の村上がシニアGPデビュー戦で3位に踏みとどまった。


不本意なフリー演技だった。最初の2連続3回転ジャンプは「きれいに決まった」。だがその後はジャンプで3回転倒するなど、大きなミスのなかったSPとは別人。


村上は「すごい緊張した。練習で一度も失敗しないくらいに確率を上げていかないと、シニアではついていけない」と反省の言葉ばかり。山田満知子コーチも「リンクに出ていく前に、『どうしたらいいでしょう』って言ってきた。佳菜子にはテクニックはある。もう少しできると思っていたので残念」と、気持ちが混乱していた教え子に苦笑い。


総合3位は、前日の「貯金」が大きかった。SPの演技中には手拍子が起こり、「普段試合をしている会場で、大きな大会という気がしない」と地元・名古屋開催が生きた。


今年3月の世界ジュニア選手権で優勝し、知名度は一気に上がった村上。名古屋開催だった04年のNHK杯では、リンクに投げ込まれた花束を拾う「花束ガール」を務めていた。6年後、その大会でメダルを首にかけ、表彰台に立った。「不思議な感じ」とメダルを眺める15歳。転んだことなど忘れたかのように、笑顔が絶えなかった。


【村社拓信】


毎日新聞 2010年10月23日 23時28分(最終更新 10月24日 1時06分)

フィギュア:「意外と緊張」高橋、減点最小限にSP首位


フィギュアスケートのNHK杯第2日の23日、前日のSPでジャンプをことごとく失敗した浅田とは対照的に、高橋大輔は世界王者の貫禄を見せつけた。


マンボやサンバを組み合わせたラテン系の新プログラムは「暑苦しい」がテーマ。演技中には観客に手拍子を求めて一体化し、採点で高評価を得た。


「意外と緊張していた」と言う高橋。序盤のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は助走が足りず、氷に手をついた。だが減点を最小限に抑えられた。中盤のスピンからステップへの移行は「目が回って大変。ステップが甘くなった」と少々ばて気味。後半のスタミナに課題を残した。暑苦しくできたか、と問われ「熱帯夜か(地球)温暖化くらい。出来は50〜60%」ととぼけた高橋に、長光歌子コーチは「新プログラムはかなり難しい。まだまだ滑り込みが必要」と厳しい。


昨季の開幕は、右ひざの手術を経て五輪に挑む緊張の極致だった。それに比べて今季はリラックスできる。今月のジャパンオープンでは3季ぶりに4回転ジャンプに成功した。自信を胸に、24日のフリーで2年ぶりの優勝を狙う。


【芳賀竜也】


◇羽生、まずまずのスタート


世界ジュニアを制し、シニアGPデビュー戦の羽生結弦はSP5位。まずまずのスタートを切った。前日の女子SPで村上が2位に入り「テレビで見ていて、自分が緊張してきた」と羽生。チャイコフスキー作曲の「白鳥の湖」に乗った演技は「スピードが足りなかったが感情を込められた」。フリーに向けては「スピンが不安定。高みを目指して、頑張りたい」と話した。


毎日新聞 2010年10月23日 18時05分(最終更新 10月23日 18時45分)



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