ローマ  アッピア街道

caltec2010-09-19



今日はアッピア街道に触れる一日。実は、「今回はローマに一週間以上いるんだ」(caltec)→「じゃあ、アッピア街道とかも行ったりする?」(知人)のやり取りから始まったと言っても過言ではない。通常であれば最後の方に組み入れるべき内容なのかもしれないが、アッピア街道に車両の入場が制限されるという日曜日に出かけることにした。
そしてうれしい誤算が午後にローマに戻って始まっていた「ローマ首都140周年祭り」のイベントの数々。まったくの予想外だったので、去年のマドリッドバルセロナのイベントを思い出した。


【 本日の行程 】

ホテル →→ テルミニ前バス広場(アルケオバス)→コロッセオ(バス)→→ パラティーノの丘(バス)→→ チルコ・マッシモ(バス)→→ カラカラ浴場(バス)→→ Sセバスティアーノ門(バス)※ここからアッピア街道※ →→ S.カッリスのカタコンベ→ S.セバスティアーノ教会 →→ マクセンティウスの競技場 →→ チェチーリア・メッテラの墓 →→ アルケオバスで同じコースを戻る →→ カラカラ浴場 →→ 真実の口広場 →ヴェネチア広場 →→ テルミニ駅前バス広場 →→ ホテル→ → ローマ首都140周年祭り →→ ホテル


アルケオバ(10€)
ガイドブックにはアッピア街道の移動にはアルケオバスが便利、とあったので、迷わずアルケオバスで移動することにする。(『地球の歩き方 ローマ』に乗っている情報とは少し違ったので、少し詳しく書くと)乗り降り自由で10ユーロ。9:00〜16:00まで30分置きに始点のテルミニ駅前のバスターミナル広場の少し先にある観光ツアーバス専用乗り場から出発。約1時間半で全工程を終了する。もちろん一日券になるので、区間中どこで降りても、どこから乗っても問題はない。
始めは「どうかなあ」と思っていたアルケオバスだが、見所を網羅してまわってくれるし、30分間隔でバスが到着するので、まあ少し待てば必ず次の目的地にいける点、そして何より解説を聞きながら遺跡等をバスから見学できる点が良かった。


以下はバスの上から見学
  コロッセオ
  パラティーノの丘
  チルコ・マッシモ
  カラカラ浴場
  Sセバスティアーノ門


アッピ街道
Sセバスティアーノ門をくぐり直進すると、アッピア街道に入る。車がすれ違えるだけの車幅、そして堅固でキメの整った石畳の道が真っ直ぐに続いている。S.バスティアーノ門からしばらくは、街道は壁で囲まれており、もう前へ前へ行くしかない印象を受けた(ガイドブックで紹介されているのは、ローマよりかなり先のほうの風景なので、少し違和感あり)。


S.カッリストのカタコンベ(8€)
またまたガイドブックと金額が違っていてえらく驚いたりもしましたが、とりあえず、今回のアッピア街道めぐりの旅の最初の訪問地、S.カッリストのカタコンベに到着。地下に広がるカタコンベの中にはガイド付きでしか入れない。主に安全上の理由からだそうだが、上下に4層もあり、横にも広がりがあることから、初心者にとっては、中は迷路のような状態であることから、が主な理由らしい。
とりあえず、ガイド付きなので、各国の言語を操れるガイドさんが必要なのだが、目の前にいるのが、イタリア語、スペイン語、ドイツ語のガイドさんで、英語ガイドは現れず、、15分ほど待って、英語ガイドさんが登場。ローマにいるのに、英語担当のガイドさんは、なぜかインド人。まあ、ミスマッチに少し受けましたが、何より英語ツアーの参加者が10名というのも、驚く点。完璧にマイノリティー扱いです。
まあ、何はともあれツアーがスタートし、約20分くらいかな、地下におりカタコンベの中をぐるぐると見て歩く。「カタコンベ」と聞くと、何やら「怪しげな」雰囲気を感じてしまうのだが、今回訪れて分かったのは、地下にある埋め立て墓地ですよ、ということ。以前ポルトガルで見たカタコンベが骸骨だらけのもので、ちょっと薄気味悪く感じていたこともあり、実はツアーに参加する前は「とりあえず参加するか」という程度だったのだが、予想に反して、内容はとても充実していて、参加する価値大、な印象を受けた。地下にあるということで、温度が安定していて夏でも冬でも約15℃に保たれており、ひんやりと涼しい中、カタコンベの説明をいろいろと受けた。


S.セバスティアーノ教会
S.カッリストのカタコンベから次のS.セバスティアーノ教会まではアッピア街道を徒歩で歩く。S.セバスティアーノ教会にもカタコンベがあるのだが、実は日曜には休みのため、教会のみの見学(まあ、カタコンベをたくさん見ても、それはどうかとも思うのでこれでいいのだと思う)。昨日同様、今日も礼拝堂のひとつで洗礼式を行っていて、赤ちゃんを大勢の人が取り囲んでいた。フィレンツェヴェネチアを旅行した際には土日に教会を訪れてはいたが、ここまで洗礼式が執り行われる様子は見たことがない。これはローマ地方に特有の慣わしなのだろうか?(イタリア版「どっちの県民ショー」みたいですが)
白を貴重にした明るい教会で、木で出来た天井は彩色され、彫り上げられ、なかなかに見ごたえのあるものだった。


マクセンティウスの競技場(3€)
S.セバスティアーノ教会から先は、ひたすら「徒歩」でアッピア街道を進むことにする。教会を出て左手に見えてくるのが、マクセンティウスの競技場。長さ520m、幅92mの広大な競技場跡は見晴らしがいい。


チェチーリア・メッテラの墓(カラカラ遺跡との共通券6€)
さて、なおもアッピア街道を歩くこと数分でチェチーリア・メッテラの墓に到着。他に見所がなかったので中に入りましたが、ここは外から見るだけで十分かもしれません。
チェチーリア・メッテラの墓の外は少し広場になっていて、そこに昔の教会跡や、水道があり、サイクリング・ランニングでアッピア街道を巡る人々の小休止の場になっていた。S.カッリストのカタコンベでは少しパラパラとしていた空模様が一遍、強い日差しに変わり、辺りの長閑な田園風景と相俟って、非常にゆったりとした時間が流れている。


アッピア街道(チェチーリア・メッテラの墓から先)
さて、チェチーリア・メッテラの墓から先のアッピア街道は、途端に道の舗装が悪くなります。実を言うと、自転車でサイクリングがてらアッピア街道を回る人が結構多く、少し羨ましく思っていたのだが、ここにきてその思いはなくなりました。いや、こんな凸凹の石の上を自転車で通るか?パンクしてしまうのではないか?と突っ込みを入れたくなるくらいの石畳でした。実は、アルケバスも、ツアーバスもここまでしか来ず、これ以上先には行きません。徒歩で先に進んでみてはみるものの、石畳の状態の悪さと、あとは遺跡などの見所が実はほとんどないことから、徒歩でのアッピア街道はここで終わりにすることにして、便利なアルケオバスにまた戻ることにしました。


アルケオバス(帰途)
実はアッピア街道をのらりくらりと歩いたつもりが、意外と疲れていたようで、バスの座席に座っての移動はかなり楽。今まで歩いてきた道のりをバスの上から眺めながらしばしの休息をとる。


カラカラ浴場(チェチーリア・メッテラの墓との共通券6€))
アルケオバスがローマ市内に入り、最初の停留所がカラカラ浴場。実はカラカラ浴場を見下ろす高台の道をバスが通っていたので、中に入らずとも、外からでも中の概要はわかってしまったのだが、せっかく入場券も買ったことだし(チェチーリア・メッテラの墓との共通券)、カラカラ浴場の中に入ってみることにする。
目の前には巨大な浴場跡の遺跡群と、広くて気持ちのいい庭が広がっている。こんなに大規模な浴場があったら、一体何人入れるのだろう。。。2〜3日しかローマに滞在しない人にはお勧めではないかもしれませんが、ある程度の日数滞在する人は一度、この巨大さを体感して見るのもいいかもしれません。
カラカラ浴場からまたアルケオバスの停留所に戻ること5分で、お馴染みの緑路のバスがやってきました。いや、炎天下の中30分待つと大変だな、、と思っていたので、ちょうど良いタイミングでバスがやってくる(ということは、50分はカラカラ浴場にいたことになる)。この後、次の停留所(真実の口やヴェネチア広場)も訪れるつもりだったが、暑さにやられてしまい、今日はひとまずホテルで休むことにした。



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一時(夕立)@ローマ