ポーラ美術館の日本画 杉山寧 不朽の名作《水》を中心に 横山大観、東山魁夷、高山辰雄、平山郁夫など全13作家
箱根にあるポーラ美術館にて「ポーラ美術館の日本画 杉山寧 不朽の名作《水》を中心に 横山大観、東山魁夷、高山辰雄、平山郁夫など全13作家」を鑑賞
美術館のホームページにおる本展覧会の概要は以下の通りだ。
ポーラ美術館初の日本画展となる本展覧会では、収蔵作品の中から約120点を1期・2期に分け、当館の日本画コレクションを総覧いただきます。なかでも43点を数える杉山寧(1909 - 1993)の絵画コレクションは日本最大級のもので、見どころのひとつです。
展覧会では、日本画の近代化に尽くした横山大観(1868-1958)をはじめとして、叙情的な作風でヨーロッパ風景を描いた東山魁夷(1908-1999)、人間の精神性を追究した障沁R辰雄(1912-2007)、写実と抽象を組み合わせた構図や厚塗りのマティエールを追究した杉山寧、仏教伝来とシルクロードをテーマに描き、文化財保護にも尽力した平山郁夫(1930-2009)などの作品を通して、現代日本画家の造形上の実験と今後につながる可能性を、今あらためて捉えなおすことを企図しております。
出品作家: 横山大観、川合玉堂、小林古径、安田靫彦、前田青邨、福田平八郎、福田平八郎、山本丘人、東山魁夷、杉山寧、障沁R辰雄、加倉井和夫、横山操、平山郁夫 (生年順)
展覧会は4つのセクションに分かれ、現代日本画への序章となる第1部「横山大観とその周辺」、コレクターが最も力を入れて収集した杉山寧を特集する第2部「杉山寧『純粋絵画』への道」、第3部「東山魁夷と日本画の叙情」、第4部「平山郁夫 源流を求める旅」から構成されます。
「ポーラ美術館は凄い!」。印象派を中心とした西洋画のコレクションが充実している印象が強かったのだが、日本画についても素晴らしいコレクションを持っている。
今回の日本画のコレクション展を見て、ポーラ美術館の蒐集作品の西洋画・日本画には共通して下記の特徴がある印象を持った
①ある程度著名な画家の作品であること
②強烈な個性を放っていたり、アクの強い作品ではなく、スッキリと美しい作品が多いこと
収蔵作品全体を通じての「絵の好み」がはっきりと感じられるので、特定の画商や選定家によって選び抜かれた作品なのかな、、という印象を受けた。
作品の前に立ち、長時間作品と対峙しても、鑑賞者のこちら側が疲れすぎない程度の、心地よい対話が生まれるくらいの良品が並んでいるので、順路に沿って進んでいくうちにジワリジワリと至福感が高まって来、久々に充実した時間を過ごせた。
個人的には、もう少しヒネリの効いた作品が数点混じっていると、充実度は更に上がったかなあ、、と思うが、それは高望みしすぎか。
企画力 :★★★☆☆
展示方法 :★★★☆☆
作品充実度:★★★★☆
満足度 :★★★★☆