エドワード・ボンドの「リア」
シアタートラムにて「エドワード・ボンドの『リア』」を観劇。
白井晃演出によるエドワードボンドの「リア」。今まで見た白井晃演出作品はと言えば、「ルル」と「三文オペラ」(共に世田谷パブリックシアター)。両作品に共通するのが「哲学的なアナーキー」さ。廃退的、暴力的な雰囲気、色で言うとダークレッドな感じがするものなのだが、今回の「エドワードボンドの『リア』」でも、その雰囲気が感じられ、「これは白井演出の特徴? それとも彼が選んだ作品の特徴?」と感じているところ。
若手からベテランまで実力に破綻のない役者が演じているため、作品自体には退屈することなく観劇することができたが、久世・村岡の両名が非常に存在感が強いため、もう1名の女性出演者である緒川たまきにも、もう少し突き抜けた「何か」が欲しかった気がする。
あとは、セットの鉄骨や金属パイプを楽器の一つとして鳴らしたりする舞台表現には、個人的に「?」が残った。
<出演者>
串田和美
緒川たまき
久世星佳
村岡希美
水橋研二
あさひ7オユキ
真那胡敬二
藤井びん
原金太郎
内田紳一郎
三松明人
草光純太
大橋智和
弓削智久
斉藤悠
音 楽 : ★☆☆☆☆
脚 本 : ★★★☆☆
演 出 : ★★★☆☆
役 者 : ★★★★☆
舞台/衣装: ★★☆☆☆
満足度 : ★★☆☆☆