グランプリシリーズ第6戦:カナダ大会

フィギュア:アイスダンスフリーはカナダ組V GP第6戦


【キッチナー(カナダ)来住哲司】


フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦・スケートカナダは最終日の22日、当地のキッチナー記念総合会館でアイスダンスのフリーが行われた。


アイスダンス


オリジナルダンス(OD)まで首位のテッサ・バーチュー、スコット・モイヤー組(カナダ)が計204.38点で2年ぶりに優勝した。


アイスダンスは地元カナダのバーチュー、モイヤー組が圧勝した。前日のODではサーキュラーステップでバーチューが2度体勢を崩す場面があったが、この日はほぼノーミス。プログラム構成点の「演技実行力」は9・00点と極めて高かった。世界選手権で08年2位、昨季3位と2年連続でメダルを獲得しており、自国開催五輪での金メダルに向けてバーチューは「今日は高得点が出たが、満足することなく伸ばしていきたい」とさらなる進化を誓った。


これでGPファイナル(12月3〜6日、東京・代々木第1体育館)の出場者(各種目6人・組)が決まった。大会閉幕後、今大会のメダリストらによるエキシビションが同じ会場で開かれ、日本勢は男子2位の高橋大輔(関大大学院)が出演した。


◇GPファイナルは女子3人が初出場、男子はほぼ順当…日本勢は4人


GPシリーズ6戦が終了し、GPファイナルには日本から女子は安藤美姫トヨタ自動車)と鈴木明子(邦和スポーツランド)、男子は織田信成(関大)と高橋大輔(関大大学院)の計4人の出場が決まった。5年連続出場を狙った昨季GPファイナル女王の浅田真央中京大)、3年連続出場を目指した中野友加里プリンスホテル)、昨季GPファイナル男子2位の小塚崇彦トヨタ自動車)は進出することができなかった。


女子は昨季世界女王の金妍児キム・ヨナ、韓国)がGP2戦優勝で4年連続出場を決めた一方、GPファイナルで過去2年連続3位のカロリナ・コストナー(イタリア)は2戦とも6位と不調で敗退。昨季世界ジュニア選手優勝のアリョーナ・レオノワ(ロシア)、同3位のアシュリー・ワグナー(米国)が台頭し、鈴木を含む3人が初出場となった。


男子は昨季世界選手権優勝のエバン・ライサチェク(米国)、同3位のブライアン・ジュベール(フランス)ら順当な顔ぶれ。ペアでは川口悠子アレクサンドル・スミルノフ組(ロシア)がGP合計ポイント5位で進出を決めた。


GPファイナルで日本勢最上位のメダリストはバンクーバー五輪代表に内定する。過去4年連続でメダルを獲得していた浅田は、GP2戦が連戦となった影響もあって不振に陥り、GP合計ポイントは9位。全日本選手権(12月25〜27日、大阪・なみはやドーム)で五輪代表入りを目指す。【来住哲司】


○…エキシビションで高橋はトリプルアクセル(3回転半)に挑んで転倒。演技後は「エキシビションは嫌いです。(演技するには)気力がいるけど、ゼロです」と苦笑した。NHK杯のフリー後はマッサージを受けても筋肉の硬さが取れなかったが、今回はそういうこともなく、「だいぶ試合に慣れてきた」。今季、試合で成功のない4回転トーループについて「今朝の練習で跳ぶ前の入り方を微妙に変えたら跳べた」といい、GPファイナルに向けてコツをつかみつつある様子だった。 


毎日新聞 2009年11月23日 19時22分(最終更新 11月23日 22時04分))



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