グランプリシリーズ第2戦:ロシア大会

caltec2009-10-24


フィギュア:安藤3位、浅田6位 ロシア杯SP


【モスクワ来住哲司】


フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦・ロシア杯は第1日の23日、当地のアイス・パレス・メガスポーツで5種目を行った。


女子シングル


女子のショートプログラム(SP)は昨季世界選手権銅メダルの安藤美姫トヨタ自動車)が57.18点で3位、昨季グランプリ(GP)ファイナル女王の浅田真央中京大)が51.94点で6位と出遅れた。前回7位のユリア・シェベシュチェン(ハンガリー)が57.94点で首位に立ち、昨季全米女王のアリサ・シズニー(米国)が57.64点で2位。金妍児(韓国)は出場していない。


安藤はジャンプミスが続き、首位とわずか0・76点差のSP3位。冒頭の3−3回転連続ジャンプは二つ目のループが回転不足の両足着氷となり、続く3回転フリップも回転不足。「ジャンプの前に怖がってスピードがなかった。跳ぶ前にそれが分かっただけに悔しい」と振り返った。表現力も「練習より良くなかった」という。もっとも、フライングシットスピンでは「人生初」のレベル4認定と進歩も示したうえ、逆転優勝も狙える位置につけたこともあり「悔いはすごく残るけど、感触は良かった」と明るい表情だった。


女子SPトップは前々回、前回と連続7位だった28歳のシェベシュチェン。規定時間超過で1点減点された他はほぼノーミスで、手堅くまとめた。04年欧州選手権優勝、06年中国杯優勝などの実績はあるが、すでにピークを過ぎて07年以降は目立った活躍はない。それだけに本人も「今大会の出場者を見てショックを受けていた。強い選手ばかりで厳しい大会を予想していた。SP1位になれてうれしい」と、結果に驚いた様子だった。


毎日新聞 2009年10月24日 1時43分(最終更新 10月24日 11時48分))

フィギュアGP:小塚は2位 Vはプルシェンコ ロシア杯


【モスクワ来住哲司】


フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦・ロシア杯は最終日の24日、当地のアイス・パレス・メガスポーツ行われた。


男子シングル


男子のフリーがあり、ショートプログラム(SP)2位の小塚崇彦トヨタ自動車)は計215.13点で2位だった。SP首位のエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)が計240.65点で4年ぶりの優勝を飾った。


4季ぶりに復帰した06年トリノ五輪金のプルシェンコはSP、フリーとも1位で、変わらぬ強さを見せつけた。この日は4−3回転連続ジャンプを決めるなどほぼノーミス。「今日の結果はうれしい。ジャンプでミスをしなかった」と満足そうだ。演技のつなぎやステップなどは本来の動きではなく、五輪に向けて「五輪のメダルが究極のゴールだが、まだやるべきことがある」と述べた。12月のロシア選手権、来年1月の欧州選手権をこなして五輪に挑むつもりだ。


◇小塚、逆転狙うが連続しジャンプミス


元世界王者プルシェンコの壁は厚かった。小塚がSP2位から逆転優勝を狙ったが、ジャンプミスが重なり、逆に突き放された。


冒頭の4回転トーループは両足着氷で体勢を崩して手をつき、続く3−3回転連続ジャンプは二つ目が回転不足。後半の3回転フリップはステップアウトした。「4回転は思い切って跳んだが、タイミングがずれた」といい、3回転フリップはSPで不正な踏み切りの疑いと判定されたことで「気にしすぎてちゅうちょしてしまった」。それ以外はまとめたものの、ほぼノーミスのプルシェンコには完敗だった。


4回転トーループは「僕自身も跳べるだろうと思っていた」と話したが、国際大会初成功をまたも逃した。力を注いできた表現力の面でも、プログラム構成点5項目中3項目で6点台にとどまるなど伸び悩み、「まだまだスキのあるプログラムかな」と振り返った。もっとも、プログラム自体には「(演技の)4分半がすごく短く感じ、苦にならない」と手応えを感じた。


4季ぶり試合に復帰したプルシェンコに対して「3年間休んでいた選手なので、ちょっとでも追いつく気持ちでいった。ちょっとずつ近付いているかな」という。「順位はこれ以上は望まない」という2位を確保し、2年連続のGPファイナル進出へ前進。五輪イヤーのGPシリーズ初戦は、収穫と課題を持ち帰った。【来住哲司】


ペア


ペアのフリーは、SP首位の※清、▲健組(中国)が計191.33点で優勝し、SP2位の川口悠子アレクサンドル・スミルノフ組(ロシア)は計180.14点で2位だった。アイスダンスオリジナルダンス(OD)まで首位のメリル・デービスチャーリー・ホワイト組(米国)が計201.10点で制した。
(※は、まだれの中が龍)(▲は、にんべんに冬)


川口、スミルノフ組はSPに続いてフリーも2位。3回転トーループで川口が手を着くなど小さいミスはあったが、手堅くまとめた。川口は「観客を引きつける点ではうまくいったが、エレメンツ(演技要素)一つ一つを見るとスピードがなかった」と反省点を挙げた。ロシアから五輪代表を目指すことに「それにこだわってしまうと、今の私だと自分を支えきれない。スケートが好きという気持ちを忘れてしまう」と重圧を感じている様子だった。


毎日新聞 2009年10月24日 21時48分(最終更新 10月25日 1時25分))



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