四大陸選手権

caltec2009-02-07



女子シングルの表彰台の顔ぶれは、予想通り、キム・ヨナ浅田真央、ロシェットの3名でした。ただ順位というか、点数が予想外ではありましたが。。。。


今回の大会を見て感じたのは、次の3点です。
①やはりキム&浅田の基礎点の高さ・エレメンツの質(基礎点からの加点分)はずば抜けていて、余程の失敗がない限り表彰台から落ちることはない
②ロシェット、ファヌーフの地元カナダ勢の好調さ
③良くも悪くもジャンプの良不調によって、順位(点数)が大きく変動すること


特にジャンプに関しては、今シーズンから点数の改定があったことにより、成功すれば今までより高得点がもらえますが、失敗するとより厳密に減点されるので、ジャンプの出来により点数がかなり変わることが、ゲームとしてみたときの順位付けを面白くしているかと思います。


来月の世界選手権を前に、各人がそれぞれの課題を持って臨んだ大会だと思うので、実は順位そのものよりも、本番(世界選手権)そして来年のオリンピックに向けて、どう調整していくか、ということが大事になってくるかとは思いますが、皆、何かしら得るものがあって良かったのではないか、と思います。(詳細に書くと各選手毎にいろいろと書きたくなってしまうので省きます)


今大会では、シンシア・ファヌーフ選手の活躍が、見ていて一番楽しかったです。

真央、フリー1位で3位に Vは金妍児


バンクーバー来住哲司】


フィギュアスケートの4大陸選手権は第3日の6日、当地のパシフィック・コロシアムで女子のフリーが行われ、ショートプログラム(SP)6位の浅田真央(愛知・中京大中京高)がフリー1位となり、計176.52点で3位に入った。SP4位の村主章枝(AK)は計167.74点で6位に下がり、SP9位の鈴木明子(邦和スポーツランド)は計160.36点で8位だった。


SP首位の金妍児キム・ヨナ、韓国)が計189.07点で初優勝し、SP2位のジョアニー・ロシェット(カナダ)が計183.91点で2年連続2位。


アイスダンスのフリーは、オリジナルダンス(OD)まで2位のメリル・デービスチャーリー・ホワイト組(米国)が計192.39点で逆転で初優勝した。 


▽鈴木 (ジャンプ二つで失敗し、前回出場の7年前と同じ8位)大きな大会で自分のすべてを出すのは簡単ではないと感じた。安定感を持たないと常に上位に行くのは難しい。 


○…過去3度優勝の村主は手痛いミスが出て6位に落ちた。前半は無難にこなしたが、後半の3回転ルッツで手を付くと、3−2−2回転連続ジャンプでは一つ目の3回転フリップが回転不足で手をついて単発に。「練習に比べるとミスが出た。硬い部分があったのが反省点」と振り返った。


前々回はSP12位でフリー棄権、前回は10位。今大会は復調を示した一方、「来月の世界選手権に向けてもう一つ上のレベルで戦いたい。目指している所にはピッチを上げないと間に合わない」と危機感も募らせていた。


毎日新聞 2009年2月7日 17時24分(最終更新 2月7日 20時56分))

真央、運強く…安全策選び逆転銅メダル


浅田真は運が強い。この日もジャンプの不調は続き、二つ失敗した。だが、ライバルたちも本調子ではなく、フリー1位でSP6位から浮上し逆転銅メダル。05年のシニア転向後20戦目で初めて表彰台を逃す危機を脱した。


2日前のSPの後も練習で復調の兆しが見えないまま迎えたフリー。ロシアにいるタチアナ・タラソワ・コーチの意見を踏まえ、本来2回跳ぶトリプルアクセル(3回転半)を1回にし、3−3回転連続ジャンプも3−2回転に自重する安全策を立てた。


「硬くなってしまった」という冒頭のトリプルアクセルは1回転半になったが、続くダブルアクセルをトリプルに変えて今度は成功。後半の3回転トーループが2回転になる凡ミスもあった。それでも「調子がよくない中では、よかったかな」と振り返る通り、崩れることなくまとめてメダルを呼び込んだ。


「1月半ばから調子が落ちた。不調の原因は分かっているが、秘密です」と浅田真。跳ぶタイミングをはかるためか、助走のスピードが欠けて勢いがなく、滑り自体にもスピード感や伸びやかさが失われている。


吉岡伸彦・日本スケート連盟フィギュア強化部長は「調子が悪い中でまとめたのはいい経験」と収穫を強調するが、来月の世界選手権や来年のバンクーバー五輪に向け、不安が残る。そうそう何度も、運に頼るわけにはいかない。


【来住哲司】


毎日新聞 2009年2月7日 18時35分(最終更新 2月8日 12時09分))


地元カナダ勢の除くと、一番歓声が大きかったのが、実はキム・ヨナ選手。彼女のプログラムはフリーよりSPの方が、世界観だとか、コリオだとか、見ていて完成されているよなあ、と思いながら見ています。

金妍児、無難にまとめ「プレ五輪」V


「プレ五輪」を制したのは金妍児だった。フリーは3位にとどまったものの、自身の世界最高得点を更新したSPの大量リードを生かして初出場優勝を遂げた。


序盤に苦手の3回転ループで転倒し、続く3−2−2回転3連続ジャンプも最初と最後が回転不足だったが、中盤以降は無難にまとめた。流れるようなスケーティングは格段の美しさで、表現力などを問うプログラム構成点はSPに続いてトップ。「バンクーバーで勝てたことがよかった」と、五輪本番に弾みがつく優勝を喜んだ。


普段はカナダ・トロントを拠点に、元五輪銀メダリストでカナダ人のブライアン・オーサー・コーチに師事。「3年間教わって関係はより親密になった。カナダの練習環境は自分に合う」という。


18歳同士の浅田真とのシニアでの対戦成績を3勝3敗のタイに戻し、次の勝負は来月の世界選手権。「五輪のことは考えない。今季に集中している」。ライバルから世界女王の座を奪うつもりだ。【来住哲司】


毎日新聞 2009年2月7日 20時21分(最終更新 2月7日 21時49分))



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