四大陸選手権
年が明け、四大陸選手権が始まります。全米選手権をはじめとする各国のナショナル選手権が終了し、世界選手権に向けて代表選手が決定。ヨーロッパではヨーロッパ選手権も終了。世界選手権前の大きな世界選手権は、この四大陸選手権が最後ですね。いよいよ'08-'09シーズンの国際大会も大詰になってきました。世界選手権で表彰台を狙う選手がひしめき合う本大会だけに、本番に向けて、ジャッジにアピールをしたいところなのかな、と思います。
4大陸フィギュア:日本、アベック連覇なるか…5日に開幕
【バンクーバー来住哲司】
フィギュアスケートの4大陸選手権は4日(日本時間5日)、来年のバンクーバー冬季五輪での試合会場、当地のパシフィック・コロシアムで開幕する。前回は女子が浅田真央(愛知・中京大中京高)、男子は高橋大輔(関大大学院)が制した。2年連続で日本勢の男女金メダル独占がなるか注目だ。
今季グランプリ(GP)ファイナル優勝の浅田真と、同2位の金妍児(キム・ヨナ、韓国)の一騎打ちだ。
浅田真は今季、3−3回転連続ジャンプが一度も決まらず、やや安定感を欠く。フリーでトリプルアクセル(3回転半)を2回入れるなど基礎点は高いだけに、ミスをなくしたい。
金は高く舞う3−3回転連続ジャンプなど各エレメンツ(演技要素)の質が高い。GPファイナルは地元開催の重圧や風邪でミスが目立ったが、今回は立て直してきそうだ。
2強を追うのは地元のジョアニー・ロシェット(カナダ)か。過去3回優勝の村主章枝(AK)や、鈴木明子(邦和スポーツランド)も表彰台をうかがう。
◆男子…織田にも勝機
金メダルに一番近いのはジェレミー・アボット(米国)か。リズム感の良さに加え、今季はジャンプが安定。GPファイナルで初出場初優勝、1月の全米選手権でも初優勝と勢いに乗っている。3年ぶりの優勝を狙う全日本選手権覇者、織田信成(関大)もチャンス十分。4回転ジャンプを決めれば勝機も膨らむ。
パトリック・チャン(カナダ)もフランス杯で今季世界最高の238.09点をマークするなど手ごわい存在。GPファイナル2位の小塚崇彦(トヨタ自動車)、過去2度優勝のエバン・ライサチェク(米国)らが追う。
(毎日新聞 2009年2月3日 21時16分(最終更新 2月3日 23時19分))
各選手、リンク幅に結構苦戦しているようです。アイスホッケーとフィギュアスケートのリンクを兼ねるのは北米ではあることみたいなので、カナダ・アメリカの選手(特にアイスショーに多く参加している選手)にとっては「慣れていること」なんでしょうか?
フィギュアスケート:4大陸選手権 浅田真ら調整−−あす開幕
◇浅田真「今できることをやる」
◇村主、精力的にジャンプ練習
◇鈴木「審判らにアピールを」
【バンクーバー来住哲司】
10年バンクーバー五輪のテスト大会を兼ねて4日に開幕するフィギュアスケートの4大陸選手権の公式練習が2日、五輪会場となる当地のパシフィック・コロシアムで始まり、日本の女子3人が氷の感触を確かめた。
連覇を狙う浅田真央(愛知・中京大中京高)は直前に現地に到着したためジャンプを跳ばず、ステップやスピンを軽く行った。リンクは五輪に向けて今後改修されるが、もともとアイスホッケー用のため国際規格(60メートル×30メートル)よりやや細長く、「横幅が狭いので何回か壁にぶつかりそうになった」という。
今回はタチアナ・タラソワ・コーチがカナダ入りせず、アシスタントコーチのみが帯同した。「タラソワ・コーチから『今できることをしっかりやりなさい』と言われた」と明かし、不在の影響を「もうこっちに入ったので。自分のできることをしっかりやりたい」と否定した。
4年ぶり4回目の優勝を目指す村主章枝(AK)は精力的にジャンプを跳び、「(昨年12月の)全日本選手権より準備はできた」と調子はいい様子。7年ぶり出場の鈴木明子(邦和スポーツランド)は「ジャッジやカナダのファンにアピールしたい」と抱負を述べた。
浅田真と並ぶ優勝候補の金妍児(キム・ヨナ、韓国)は3回転ルッツで2度転倒し、まだ本調子ではなかった。
(毎日新聞 2009年2月3日 東京夕刊)
4大陸フィギュア:浅田真ら日本勢に難題…リンク横幅短く
【バンクーバー来住哲司】
フィギュアスケートの4大陸選手権の公式練習が2日、当地のパシフィック・コロシアムで行われ、日本選手(男女各3人、アイスダンス1組)が4日開幕の大会に備えて調整した。来年のバンクーバー五輪のテスト大会を兼ね、五輪と同じ会場。ただ、もともとアイスホッケー用のリンクで通常より細長く、戸惑いを口にする選手もいた。
リンクのフィギュア用国際規格は「60メートル×30メートル」だが、ここはNHL(米ナショナルホッケーリーグ)サイズ(61メートル×26メートル)で、五輪までに改修する予定。国際スケート連盟で定める「56メートル以上×26メートル以上」の規定はクリアしているが、横幅は通常より4メートルも短い。
男子の織田信成(関大)はトリプルアクセル(3回転半)を跳ぼうとした時など、勢い余って壁に何度か激突。女子の浅田真央(愛知・中京大中京高)も「壁に何度かぶつかりそうになった」と明かし、村主章枝(AK)は「サイズが小さいので多少(滑りの)パターンの描き方が変わってくる」という。
杉田秀男・国際スケート連盟判定役員評定委員は「(リンクを横切る助走が多い)エッジ系ジャンプでは注意しないといけない。北米の選手は慣れている」と指摘する。スピードが出やすい男子や、難易度の高い技を詰め込んだ浅田真には、やや厄介なリンクだ。
(毎日新聞 2009年2月3日 17時01分(最終更新 2月3日 18時18分))