パイパー

caltec2009-01-23



シアターコクーンにてNODA MAP 第14回公演「パイパー」を観劇。パイパーという、知り合いのアメリカ人女性がいるので、てっきり主役の松たか子宮沢りえの役名なのかな?と思っていたが、その実は、火星に人類がやってきたときに一緒に来たロボットの名前だった。


作品の内容は、火星にやってきた人類が辿る1000年の歴史を、主要キャストの4人(松たか子宮沢りえ橋爪功大倉孝二)がタイムマシンのように遡って見ることで、人間の持つエゴだったり、争うことのおろかさだったりを訴えようという意図なのかな、、と感じた。


ま、野田作品はなかなか僕には理解できないので、HPにあるSTORYによると、こんなストーリーだそうです。

赤土と氷河、天空には地球が・・・。
1000年後の火星で、何が起きていたのか?


火星は人類の憧れであり、希望の星だった。その初の火星移住者たちのあふれんばかりの夢が、どのように変貌を遂げていくのか。そして、人々とともに火星に移住した「パイパー」なる生物?機械?人間?もまた、人類の夢と共に変貌を遂げる。そして1000年後の火星。その世界を懸命に生きている姉妹たち。その妹ダイモス松たか子、姉フォボス宮沢りえ、その父親ワタナベを橋爪功が演じます。遠い未来の遠い火星が、2009年の身近な地球の劇場に出現します。野田秀樹が、時空を超えた壮大なスケールと、スリリングな展開で魅了する新たなる人類の叙事詩。とんでもないことが起きそうな最新作「パイパー」。ご期待ください。


さて、実際の舞台だが、主要キャストの4人がほとんど出ずっぱり。そこに佐藤江里子や北村有起哉などが時折登場し、話を広げていく、、という展開で最後までストーリーが進んでいく。主要キャストが「演じられる」役者揃い(佐藤江里子除く)なので、芝居そのものを見ているだけでも楽しかった。


特に良かったのが宮沢りえ松たか子が一番目立つのかなと観劇前に予想していたが、実際に舞台を見ると、宮沢りえの存在感が際立っていた。舞台の後半に松と宮沢が掛け合いながら、のべつ幕無しにまくしたてる長台詞が特に圧巻だった。良くあの台詞を覚え、かつずっと喋っていられるなあと感心した(ま、松たか子が途中、一度かんだけど)。


あとは気になったのは、地球からやってきた火星人の役で登場する(ほんとに)多くのアンサンブルたち。火星人の群集を演じるためだけに、あんなに人集めちゃっていいの? 日給いくらで舞台に立ってるんだろう? こんな役で満足なのかなあ? NODA MAPに出られただけでもいいのかなあ? とまあ、アンサンブルが出てくる度に余計なことを考えてしまいました。 なんかアンサンブルはあんなにいない方がいい気がするんだけど、、、



音 楽 : ★★☆☆☆
脚 本 : ★★★☆☆
演 出 : ★★☆☆☆
役 者 : ★★★★☆
舞台/衣装: ★★★☆☆
満足度 : ★★★☆☆



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