ロシア杯

caltec2008-11-22



ロシア杯、女子シングルですが、SPトップだった村主選手、フリーでは後半のジャンプミスがたたりフリー3位、総合でも3位となりました。


対抗馬が高不出来の差が激しいコストナー一人、ということで、実はスケートカナダよりも優勝のチャンスが高かったように思える今大会ですが、結果は上述のとおり3位。惜しい取りこぼしです。何よりレイチェル・フラットに負けてしまっているのが痛い。


ただ、ジャンプに関して言えば、サルコウが回転不足の2回転判定、得意なはずのトゥループもタイミングが合わず2回転、フリップは1回転、ダブルアクセルダブルアクセルのジャンプシーケンスも2回目のアクセルがシングルと、7つのジャンプのうち、実に4つのジャンプが予定とは違うものだったので、この結果にはある程度納得がいくと思います。


前半のトリプルルッツーダブルトゥ、トリプルフリップなどの出来を見ていると、軸の安定度、ジャンプの高さもしっかりしているので、あとはタイミングとスタミナの問題であるような気がします。


1つのプログラムの中で音楽に合わせて演じながらタイミングをはかりジャンプをしっかり跳ぶ、これがまだできていないような印象を受けました。これは先週のフランス大会の浅田真央選手の演技にも言えることだと思いますが。。
#ただ、浅田選手の場合は、プログラムが難しすぎてジャンプだけに集中できない
 かつタイミングが難しいというプログラムのつくりの問題が大きいと思います。


あとは、スタミナですが、モロゾフコーチのプログラムは後半にジャンプを固めてくるので、トゥループ⇒ルッツ⇒フリップ⇒ダブルアクセルのシーケンスをクリーンに滑れるとかなりの高得点が出るつくりになってはいますが、スタミナが持つかどうか。


フリーはスピン・スパイラルがすべてレベル4、ステップもレベル3に加点をもらっており、かつPCSも今回は評価が高かった。。。


あとはジャンプの確実性を増せば、世界選手権代表獲得、そして世界選手権での上位入賞は間違いないと思います。徐々にではありますが、彼女なりにレベルアップを図っていることは十分伝わってきますし、試合結果についても細かなプロトコルを見るとそれもわかります。大事な舞台でミスをせず、SP、フリーの両方とも結果(点数)を出せば、回りも納得すると思うので、ベテランの彼女の検討に期待したいです。

フィギュアスケート:ロシア杯 村主、無念3位 コストナーが逆転V


【モスクワ共同】


第2日は22日、モスクワで女子フリーを行い、ショートプログラム(SP)で1位だった村主章枝(avex)はフリーで3位に終わり、合計162・04点で3位だった。



<女子シングル>


村主は転倒こそなかったが、ジャンプでミスが相次ぎ、2季ぶりのファイナル(12月・高陽=韓国)進出は28日からの第6戦、NHK杯の結果次第となった。SP2位のカロリナ・コストナー(イタリア)がフリー1位で170・72点とし、逆転優勝した。


◇ジャンプでミス、ファイナル厳しく


5シーズンぶりのGP優勝を逃しただけでなく、2季ぶりのファイナル進出も厳しくなった。SPで首位だった村主が、フリーでジャンプのミスを連発。3位に沈み、「重圧はなかったが、失敗が多くて残念」と肩を落とした。

 後半に崩れた。3回転を予定した二つのジャンプが、2回転と1回転になった。ステップを挟んだ連続の2回転半も、二つ目が1回転半に。


2年連続で世界選手権代表を逃した昨季終了後「次の五輪まで時間がない」とコーチ変更を考えた。悩んだ末、安藤美姫トヨタ自動車)が師事していたニコライ・モロゾフ・コーチを頼った。課題のジャンプは復調していたが、好位置で臨んだこの日は精彩を欠いた。


乱調の要因は「ちょっとした調整ミス、体の持っていき方」。詳細を尋ねられても、それ以上答えなかった。「ファイナルは厳しいと思うが、細かいところをやり直して次に臨みたい」【共同】


◇可能性は残るが…


村主はGP2戦での獲得ポイントを24とし、同じく2戦を終えた安藤美姫トヨタ自動車)と並んだ。2戦の合計得点で安藤が上回るため、現時点のランキングは安藤が4位、村主が5位。上位6人で争うファイナル進出の可能性は残している。ただ、浅田真央(愛知・中京大中京高)と中野友加里プリンスホテル)がNHK杯を残していることを考えると、状況はかなり厳しい。NHK杯は外国勢にこれといった強敵がおらず、浅田真と中野が順当に1、2位を占めると村主のファイナル進出は消える。【共同】


◇「楽しく滑れた」


女子は昨季の世界選手権で2位だったコストナーが実力を発揮して逆転優勝。第6戦を残してファイナル進出を決めた。冒頭の2連続3回転ジャンプを決めて「緊張がほぐれた」と振り返る。後半に転倒はあったが、3−2−2回転など高難度のジャンプと伸びやかな滑りで得点を稼いだ。4位だった第2戦スケートカナダから復調し「楽しく滑ることができた」と笑顔だった。


▽女子
(1)カロリナ・コストナー(イタリア)170・72点(ショートプログラム 57・02、フリー 113・70)
(2)フラット(米国)166・06点(55・92、110・14)
(3)村主章枝(avex)162・04点(58・30、103・74)


<男子シングル>


男子はSP首位のブライアン・ジュベール(フランス)がフリーは4位だったが、230.78点で逃げ切った。昨季の欧州王者トマシュ・ベルネルチェコ)が2位。


<ペア>


ペアの川口悠子アレクサンドル・スミルノフ組(ロシア)はフリー1位ながら、前日のショートプログラム(SP)2位から逆転はできず、合計169.27点で2位だった。張丹、張昊組(中国)が177.42点で優勝した。


アイスダンス


アイスダンスオリジナルダンスを終えて、オクサナ・ドムニナ、マキシム・シャバリン組(ロシア)が首位をキープ。


アイスダンス規定・オリジナルダンス(OD)
(1)オクサナ・ドムニナ、マキシム・シャバリン(ロシア)97・41点(規定 38・77、OD 58・64)
(2)ホフロワ、ノビツキー(ロシア)95・52点(36・19、59・33)
(3)カッペリーニ、ラノッテ(イタリア)86・82点(32・57、54・25)【共同】


毎日新聞 2008年11月23日 東京朝刊



人気ブログランキングへ