中国大会
女子シングルに関しては、出場者の顔ぶれを見た段階で、順当に行けば、優勝キム・ヨナ、2位安藤というのが見えていた感じがしましたが、結果は予想通り。。。
ルッツがエラーエッジになってダウングレードされたり、回転不足判定されたり、といろいろありましたが、やはり強い人は強いんだなあ、というのが今回の中国杯の各選手の滑りを見て感じたことです。
安藤選手ですが、フリーに関しては、スケートアメリカから2週間での調整の結果、全体的なまとまりが出てきたような気がします。モロゾフコーチの場合、ショートは早くから作りこむけど、フリーは終盤にならないとなかなか完成してこないので、作品の完成度(どこまで演じきるか)については「これから」な気がしますが、、、
個人的には、今シーズンの安藤選手のプログラム、音楽・コリオともに「イマイチ」な気はします。これは選手の問題ではなくて、純粋にプログラムの問題。あまり評判は良くなかったですが、彼女が佐藤信夫コーチの元で指導を受けていた最後のシーズンのプログラム(SP:「戦場のメリークリスマス」、フリー:ギター協奏曲?)が個人的には好きでした。
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第3戦の中国杯最終日は8日、当地で行われた。
<女子シングル>
女子でショートプログラム(SP)2位の安藤美姫(トヨタ自動車)はフリーも2位で、合計170.88点の2位となった。
安藤は4回転ジャンプには挑戦せず、2連続3回転などが回転不足。だが、3位だった第1戦とのポイント合計を24とし、GPファイナル(12月、韓国・高陽)進出に可能性を残した。
優勝は金妍児(韓国)で、SP、フリーともに1位の191.75点。今季GP2連勝で、3連覇が懸かるファイナル進出を決めた。
◇表現力アップ図り笑顔…安藤
冒頭の2連続3回転と単独の3回転の二つのジャンプが回転不足となったが、女子フリーを滑り終えた安藤の表情は明るかった。注目の4回転を封印し、今季第1戦のスケートアメリカを上回る得点に「ジャンプでミスしたけれど、点数がもらえたことは自信になった」と笑顔を見せた。
白と青のコスチュームでバレエの代表作「ジゼル」の主人公を演じた。ストレートステップを迎える直前には会場の電光掲示板に20歳の笑顔が大きく映った。クライマックスにかけては、大きな手拍子が巻き起こり、演技点で高得点の7点台の評価も受けた。
初戦の後の10月下旬に日本に帰国。取りこぼしが目立ったステップやスピンなどをチェックした。モロゾフ・コーチと5点台の低い得点も並んだ表現力のアップを図り、表情の豊かなしぐさや手足の使い方などの細かな部分を磨いてきた。
この日、GP2連勝でファイナル出場を決めた金妍児には20点以上の大差で敗れたが、安藤は「ここがゴールでない」と強気だ。初戦が3位、今回が2位。ファイナル進出の望みをつなぎ、「ファイナルで4回転にトライする。(五輪がある)来季に向け、今季はやらないといけない」と挑戦を公言した。(共同)
▽安藤美姫
ジャンプでミスしたけれど、スケートアメリカよりも得点が出たことが自信になった。(GP2戦を)大きなミスなく終われたし、ファイナルにご褒美でいけたらうれしい。(共同)
GPではファイナルを含めると、2006年フランス杯から7連勝となった。
直前に演技した安藤が転倒なしでまとめたため、予定していた苦手の3回転ループを2回転半に変更する「安全運転」となった。ジャンプの着氷で乱れる場面も目立ったが、際立った滑りのスピードと美しい身のこなしで安藤に20点以上の大差をつけた。「ジャンプでちょっと崩れたけれど、よくできた」と満面の笑みだった。(共同)
▽金妍児
SPよりも自信があったし、ジャンプでちょっと崩れたけれど、良くできた。たくさんの韓国人ファンの応援が力になった。(韓国開催の)ファイナルでもベストを尽くしたい。(共同)
<男子シングル>
男子でSP7位の中庭健介(パピオク)はフリーで最下位の11位となり、合計164.94点で10位。ジェレミー・アボット(米国)が233.44点でGP初優勝。
▽中庭健介
SPで悔しい思いをしたのでフリーで4回転を跳びたいと思って臨んだが、空回りしてすごく残念。転んだ4回転のことを引きずり、ほかのジャンプも失敗してしまった。(共同)
<アイスダンス>
アイスダンスはオクサナ・ドムニナ、マキシム・シャバリン組(ロシア)が優勝した。(共同)