「ジョン・エヴァレット・ミレイ」展

caltec2008-10-20



Bunkamura・ザ・ミュージアムにて「ジョン・エヴァレット・ミレイ」展を観る。


19世紀の英国を代表する画家、ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829-96年)の10代から晩年までの広い範囲の作品により、 画業の全容を紹介する本格的な回顧展です。ロンドンのテート・ブリテンで2007年9月から始まった本展は、イギリスでも1898年に開催された回顧展以来、初めてのミレイの大規模回顧展として話題になりました。今春、アムステルダムゴッホ美術館で開催された後、いよいよ日本に巡回します。


ミレイは、早くから天才の誉れが高く、1840年には11歳という史上最年少でロイヤル・アカデミー(王立美術学校)への入学を許可されました。しかし、美術学校の授業や古い慣習に不満を抱き、1848年秋にダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、ウィリアム・ホルマン・ハントらと 「ラファエル前派兄弟団」を結成。革新的芸術運動の中心的役割を担い、注目を浴びます。67歳で亡くなるまで、唯美主義的作品、子供を主題とした作品、肖像画、風景画など、新たな技法を探求しながら、幅広いジャンルの作品を手がけたミレイは、当時のヨーロッパで最も人気のある画家のひとりとなりました。そして、1896年、亡くなる直前にはロイヤル・アカデミーの会長に選ばれています。


本展は、今年が日英修好通商条約調印150年にあたるUK-Japan2008の公認イベントであり、代表作《オフィーリア》、《両親の家のキリスト》、《マリアナ》など、テート・ブリテンをはじめ、英国内外の主要コレクションから、油彩、素描など約80点を紹介します。中でもシェイクスピアの「ハムレット」のヒロインを題材にした《オフィーリア》は、テート・ブリテンでも最も人気の高い作品のひとつで、ミレイ・ファン待望の来日となります。


企画力  :★★★☆☆
展示方法 :★★★☆☆
作品充実度:★★★★★
満足度  :★★★★☆