初公開 松坂屋京都染織参考館の名品 小袖 江戸のオートクチュール

caltec2008-09-06



六本木、ミッドタウンにあるサントリー美術館にて「初公開 松坂屋京都染織参考館の名品 小袖 江戸のオートクチュール」展を見る。


サントリー美術館のHPによる本展覧会の概要は以下のとおり。

江戸時代の服飾形式の中心であった小袖は、形がシンプルなため、模様や色などの意匠を見せることが重視された衣服です。上層階級の女性たちは、小袖の意匠に想いをめぐらし、常に新しい表現を求めました。呉服商は、注文主である女性たちへ意匠を提案し、作り手との仲介者となり、小袖が仕立てられました。小袖はまさに江戸時代の高級注文服(オートクチュール)として生み出されたのです。


季節や着用の場面に合わせて選ばれた小袖の意匠には、花や草木、風景の表現が多く見られ、自然の情緒を大切にする日本人の季節感が豊かに表出されています。また、身辺を飾る多彩な調度や器物を斬新な意匠へと昇華させるとともに、和歌や物語などの古典文芸を思い起こされる意匠を表すなど、小袖における独創的な表現からは背景となる日本の文化がうかがえます。


本展では、松坂屋京都染織参考館が呉服意匠創出のために収集した染織資料から、江戸時代初期より後期までを網羅する内容の小袖と、意匠の変遷を辿る上で重要な資料となる雛形本をはじめ、多彩なコレクションの一端を示す能装束や調度品など約300件をご覧いただきます。


今まで見た、着物関連の展覧会の中では、展示品の内容の充実度がピカイチ。「江戸のオートクチュール」と銘打つだけあり、展示されている小袖の豪華なこと。。。 小袖という形が決まっているフレームの中で、いかに「ある世界観」を表現するか、実際に小袖を着たときの効果も考えながら、注文主の要望に沿いながら作成していく、、、とても贅沢なものなんだな、と感じた。


伊勢物語源氏物語の世界観を表現した小袖、草花を織り込むことで「季節感」を感じさせる小袖、特別な場や儀式のときに着る小袖、、、 いやはや「小袖」ワールドを堪能させていただきました。


しかし、これだけの小袖を蒐集している松坂屋さん、凄すぎです!


企画力  :★★★☆☆
展示方法 :★★★★☆
作品充実度:★★★★★
満足度  :★★★★★