北京オリンピック: 体操 男子個人総合

caltec2008-08-14



体操、男子個人総合、演技の序盤で、内村があん馬で失敗、富田も吊り輪で失敗。ともに13点台という開始だっただけに、「男子個人総合、メダルは厳しいか。。。」と思っていましたが、終わってみれば、内村:銀、富田:4位。ということで、失敗がなければ、銀・銅と2つのメダルを獲得していたかもしれません(金メダルはちょっときついとは思いますが)。


それだけ日本の選手は全種目において安定しているオールラウンダーが多いんだな、ということですね。先日の記事の中に「スペシャリストを積極的に育成し、団体の戦力として組み込んでいく海外と、オールラウンダーが評価される日本の違いが、団体戦の戦術に影響する」という記述がありましたが、そう考えると、個人総合と種目別でメダルを獲得する国の顔ぶれが違ってくるのも納得です。

19歳内村航平が銀 体操男子個人総合、冨田は4位


北京五輪第7日の14日、体操の男子個人総合で、内村航平(19)=日体大=が銀メダルを獲得した。内村は五輪初出場で、団体総合の銀に続いて2個目のメダル。個人のメダルは初めて。優勝は楊威(中国)で、団体総合に続く2冠となった。


日本選手の個人総合のメダルは、84年ロサンゼルス大会で具志堅幸司が金メダルを獲得して以来で、通算では13個目(9人目)。


団体総合予選の上位24選手(1カ国・地域から2人まで)が出場。ゆか、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒の6種目の合計点で争われた。07年全日本学生選手権個人総合優勝の内村は、団体予選で日本チームトップの好成績を残した勢いを持続。最初のゆかを15.825の高得点で滑り出した。2種目目のあん馬で2度演技を中断して13.275点にとどまるなど一時は23位まで後退したが、後半の跳馬、平行棒、鉄棒で巻き返し、2位に食い込んだ。


日本のエースで、05年世界選手権個人総合優勝の冨田洋之(27)=セントラルスポーツ=はつり輪のミスが響き4位だった。


朝日新聞 2008年8月14日14時37分)

富田、後悔なし 4位 体操・男子個人総合


冨田の左手がつり輪からすり抜けた。「滑りました」。バランスを失って、マットに腰から落下した。13.850点。


左手で持ちこたえようとしていた。そのとき、肩から首にかけてを痛めた。「最後まで痛かったけど、なるべく集中して忘れようと思った」。跳馬、平行棒、鉄棒。残り3種目は納得の出来だった。


4位。あのつり輪さえなければ、間違いなくメダルに届いていた。


だが後悔はない。「どうしようもない失敗というかハプニング。特に『ああすればよかった』という考えが浮かんでこない失敗なので、悔しいというより仕方ない」


8歳下の内村が表彰台に立った。世代交代を連想させるシーンだ。でも冨田は、きっぱりと言った。「最後まであきらめず、丁寧に出来た。練習してきたことは出せました」。まだ引退など考えていない。


朝日新聞 2008年8月15日14時43分)