北京オリンピック: 女子柔道

caltec2008-08-13



こんな記事を見つけました。やはり「連覇」というのは相当な重圧が本人にかかるものだな、と思います。


北島選手のあの涙も、重圧から解放された安堵感だったのではないかな、と個人的には思います。頂点を掴んで、それを維持することの大変さ、計り知ることが出来ません。。。

<五輪柔道>上野、ガチガチでも圧倒…女子70キロ級で連覇


上野が笑顔もなく、試合場を引き上げてきた。「アテネの方がうれしかった。今回は安心したというか、やりきったという充実感でいっぱい」。五輪2連覇を成し遂げ、重圧から解放された安堵(あんど)感に浸っていたのだった。


5試合中4試合に一本勝ちと、危なげなかった。1、3回戦は得意の足技から寝技への連係攻撃がさえた。前回銀で05年世界女王・ボスとの準決勝は、終盤に相手が右小外刈りに来たところに左足を入れて投げ飛ばし、技あり。エルナンデスとの決勝は開始46秒、左小外刈りから相手の右足に飛びつく朽ち木倒しで一本。「決まるなら後ろ技と思った」という狙い通り、長身の相手の下半身を攻めた。


本人は「初戦からガチガチでだめでした。全然気持ちが乗っていなかった」と振り返りつつ「一つひとつの試合に集中出来た」と勝因を自ら分析した。


1カ月以上前、上野は時折不眠の日があると打ち明けた。「アテネ五輪の試合中のことを一瞬思い出し、興奮して眠れなくなる。頭の中でシミュレーションして試合をしている感じになる」。試合前のアップ場の雰囲気、緊張感、試合中の場面などが鮮明に脳裏に浮かぶという。五輪はシドニーアテネに続いて3度目だが、過去にはなかったことだ。


「過去2回に比べ、責任を感じる。周りの期待度が高くてプレッシャーを感じるし、逆にすごくうれしくてやらなきゃいけないと使命感がある」と臨んだ北京。4年前に達成感から引退を考え、現役を続けたものの去就に迷った時期もあった。「4年間は長いようで早かった」。自ら「節目」と位置づけた大舞台で、改めて世界に強さを示した。


【来住哲司】


毎日新聞 2008年8月13日 23時42分)