4大陸フィギュア

4大陸フィギュア:浅田真が首位、安藤2位 第2日


4大陸フィギュアスケート第2日は14日、高陽(韓国)で行われ、女子ショートプログラム(SP)で全日本選手権2連覇の浅田真央(愛知・中京大中京高)が60.94点で首位に立ち、昨季の世界選手権女王の安藤美姫トヨタ自動車)が60.07点で2位につけた。


浅田真と安藤はともに冒頭の3回転−3回転ジャンプが3回転−2回転の判定になったが、浅田真が演技点で安藤を抑えた。ジョアニー・ロシェット(カナダ)が60.04点で3位、過去3度優勝の村主章枝(avex)は50.24点で9位と出遅れた。


ペアはSP3位の井上怜奈、ジョン・ボルドウィン組(米国)がフリー4位で合計156.00点の4位。SP2位の★(★は応の心が龍)清、★(★はニンベンに「冬」の二点がニスイ)健組(中国)がフリー1位で逆転し、合計187.33点で4大会ぶり3度目の優勝を飾った。


アイスダンスオリジナルダンス(OD)を終え、キャシー・リードクリス・リード組(川越ク)が76.70点で7位。(共同)


◇ジャンプで細かなミス目立つ 浅田真


演技を終えた直後の浅田真に笑みはなかった。転倒こそなかったが、ジャンプで細かいミスが重なり、自己採点は「まあまあ」。今季出遅れることが多いSPで辛くも首位に立ち「去年に比べたらいいスタート」と努めて前向きにとらえた。


新しい衣装で臨んだ。冒頭の2連続3回転は二つ目のループが回転不足と判定された。グランプリ・シリーズのスケートカナダでも犯したミス。本人は成功したと感じた。「練習通りだったと思う。びっくり」と厳しい評価に苦笑いした。


正しい踏み切りができずに減点されることが多かった3回転ルッツも軸が傾いて着氷で乱れた。「転ばなくてよかった」。苦手意識が微妙に作用したのかもしれない。それでも要素点は安藤より下だったが、滑りの美しさで演技点を稼ぎ、首位に立った。


韓国でも人気は高く、滞在中に長寿トーク番組に出演予定。この日は地元ファンから多くの声援を浴びた。


今季はSPとフリーの両方がそろって満足のいく滑りになったことがない。16日のフリーへ「トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が一番キーになる。それをしっかり決めたい」。3月の世界選手権へ弾みをつけるには、大技の成功が不可欠だろう。(共同)


○…冒頭の2連続3回転ジャンプは二つ目が回転不足になった。


安藤は得点源でミスが出て2位発進。表現力を示す5項目も7点台が1項目だけ。それでも「世界選手権につながるSPができてよかった」と明るい表情を浮かべた。この日から片頭痛を抱え、薬も効かなかった。「その中で大きな失敗なくできてプラスになった。百パーセントに近いものが出せた」。苦境でくじけなかった自分に成長を感じていた。


16日のフリーは、成功すればシニアの国際競技会で女子選手史上初となる4回転ジャンプに挑む。「自分でも久しぶりにやるので楽しみ」。浅田真とはわずか0.87点差。大技を決めれば逆転優勝が見えてくる。(共同)


〇…村主は苦手のジャンプでミスが相次ぎ、SP9位と出遅れた。


上位に入るために不可欠な2連続3回転ジャンプの習得に腐心しているが「いろいろやって収拾がつかなくなっている」と言う。持ち味の表現力も「発揮できていない」と表情はさえない。4度目の優勝は厳しいが「フリーが残っているので、練習の成果を出せるように頑張りたい」と話した。(共同)


(毎日新聞 2008年2月14日 19時51分 (最終更新時間 2月15日 0時10分))