ロシア杯

ロシア杯 中野がSP2位 金妍児、首位


フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦、ロシア杯第1日は23日、当地で行われ、第2戦のスケートカナダで2位となった中野友加里早大)は、女子ショートプログラム(SP)でジャンプをミスなくこなし、60・50点で2位につけた。


村主章枝(avex)は56・18点で4位。昨季のGPファイナル覇者の金妍児(韓国)が63・50点で首位に立った。


◇中野2位、好発進は劣悪な練習場の副産物?

GPシリーズ上位選手だけが出場できる今季のGPファイナルの舞台はトリノ。五輪代表を逃した中野にとって特別な思いのある大会の出場権が、手の届くところに近づいた。女子SPを2位で好発進し「やれるだけのことはやった」と納得の表情を浮かべた。「緊張して体が思うように動かなくなる」という弱点を克服するのが目下の課題。この日も「まだまだスピード、迫力が足りない」と反省したが、3度のジャンプは危なげなく決めた。ステップでは意識して笑顔で滑った。


フリーでは、第2戦のスケートカナダで2シーズンぶりに成功したトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に再び挑む。女子で跳ぶ選手が少ない大技が好調なのは、練習場の劣悪なリンク事情の副産物かもしれない。思い通りに氷上で練習できない分、陸上トレーニングを増やしたらシーズン序盤から調子がいいという。


「体つきが良くなったとも言われる」と中野。逆転優勝すればもちろん、2位でも金妍児が優勝した場合は2シーズンぶりのGPファイナル出場が確定する。


▽女子ショートプログラム

(1)金妍児(韓国)63・50点
(2)中野友加里早大)60・50点
(3)コルピ(フィンランド)58・22点
(4)村主章枝(avex)56・18点



アイスダンス規定はオクサナ・ドムニナ、マキシム・シャバリン組(ロシア)が40・05点で首位に立った。


男子ショートプログラム(SP)で2006年世界ジュニア王者の小塚崇彦トヨタ自動車)は64・65点で7位だった。


小塚崇彦

SPでランビエルやバトルと同じ組で滑れたのは良かった。一緒に練習してトップ選手の勢いを感じられた。


トリノ五輪2位のステファン・ランビエル(スイス)が4回転ジャンプを決めて80・49点で首位に立ち、第3戦の中国杯を制したジョニー・ウェア(米国)が80・15点で続いた。


ペアSPは張丹、張昊組(中国)が69・96点でリード、川口悠子アレクサンドル・スミルノフ組(ロシア)は62・94点で4位。
 

毎日新聞 2007年11月24日)