フランス杯

フランス杯 真央、SP首位


フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦、フランス杯は16日、当地で開幕し、女子のショートプログラム(SP)は浅田真央(愛知・中京大中京高)が56・90点で首位に立った。


<女子シングル>

第2戦のスケートカナダに続く今季2勝目を狙う浅田真は、連続ジャンプにミスがあったが、豊かな表現力などで巻き返した。第1戦のスケートアメリカを制したキミー・マイズナー(米国)が55・98点の2位で、沢田亜紀(関大)は29・94点の12位と出遅れた。


▽女子ショートプログラム
(1)浅田真央(愛知・中京大中京高)56・90点
(2)マイズナー(米国)55・98点
(3)グレボワ(エストニア)55・24点
(12)沢田亜紀(関大)29・94点


◇連続ジャンプ失敗、悔し涙ぽろぽろ

情けなさと憤りが込み上げ、涙をこらえきれなくなった。浅田真はSPを終えてからしばらく座り込んで泣いた後、真っ赤な目で「自分の持っているものを出せなかった」と声を絞り出した。


冒頭の3回転フリップ−3回転ループで、後半のジャンプが抜けて1回転になった。スケートカナダでもSPの連続ジャンプで失敗。今大会はその成功を一番の目標にしていただけに、ショックは大きかった。


指導するアルトゥニアン・コーチは「男子でもあまり挑戦しないほど難しい連続技なので、試合での重圧もそれだけ大きい」。練習では見事に決めていたが、浅田真には「試合で一度も跳べていないので、引っ掛かっていた」と不安があった。


それでも非凡な17歳は崩れなかった。「次はしっかり決めなきゃ駄目」と立て直し、続く3回転ルッツとダブルアクセル(2回転半)を鮮やかに成功させた。スケーティング技術や表現力などの採点でライバルのマイズナーを抑え、首位に立った。


フリーでは、スケートカナダで回避したトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳ぶつもりだ。きれいに着氷し、今季2勝目と失いかけた自信をつかみ取れるか。


<男子シングル>
優勝候補のブライアン・ジュベール(フランス)が欠場した男子は、SPでアルバン・プロベール(フランス)が72・70点のトップ。中庭健介(パピオク)が62・70点の5位につけた。


▽男子ショートプログラム

(1)アルバン・プロベール(フランス)72・70点
(2)チャン(カナダ)70・89点
(3)バンデルペレン(ベルギー)70・60点
(5)中庭健介(パピオク)62・70点


アイスダンス・ペア>
アイスダンスオリジナルダンスまで終了してイザベル・デロベル、オリビエ・シェーンフェルダー組(フランス)が首位を守り、ペアSPは張丹、張昊組(中国)がトップに立った。


毎日新聞 2007年11月17日 東京夕刊)