スケートカナダ
下の記事で気になったのがこの記述。「スケートカナダでの日本女子の優勝は1984年の伊藤みどり以来で23年ぶり。」
え?伊藤みどりの優勝って、20年以上前なの? たしかに、冷静に考えるとそれくらいか。。。。
時の経つのは早い。
スケートカナダ 真央、GP4勝目
【ケベック市(カナダ)共同】
<女子フリー>
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦、スケートカナダ第2日は3日、当地で女子フリーなどを行い、女子はショートプログラム(SP)3位と出遅れた浅田真央(愛知・中京大中京高)が177・66点で逆転優勝した。
浅田は日本選手としては最多のGPシリーズ4勝目。スケートカナダでの日本女子の優勝は1984年の伊藤みどり以来で23年ぶり。
昨季の世界ランキング1位の浅田はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を回避したが、11度のジャンプを無難にまとめて119・58点でフリー1位となり、合計得点で逆転した。
SPで4位の中野友加里(早大)はトリプルアクセルに成功し、合計169・43点で2位に入った。GPデビュー戦の武田奈也(早大)は6位。
◇トリプルアクセル封印、表現力で逆転
代名詞とも言えるトリプルアクセルを封印した。SP3位と出遅れた浅田が、フリーの大技を捨てて勝負に徹した。
ショパンの「幻想即興曲」を演じることに集中し、繊細なピアノの旋律を滑りの美しさで表現した。技術点では2位の中野に劣ったが、表現力を示す5項目で最高点を稼ぎ、逆転優勝を成し遂げた。
GPデビューは05年。ジャンプの天才少女が、国際競技会のフリーで初めてトリプルアクセルを外した。「不安な3回転半をやるよりも、ほかの部分をきちっとやろうと思った。GPファイナルが懸かっていたし、3回転半抜きでいい結果になったのでよかった」。昨季のGP初戦は3位に終わっただけに安堵(あんど)感が漂った。
得点源の2連続3回転は回転不足になり、3回転ルッツも誤った踏み切り方と厳しい減点を受けた。SPの振り付けとともに滑りを磨いていたため、フリーの調整が遅れたという。観戦したトリノ五輪女王の荒川静香さんは「減点があってもあの点を出し、優勝できたことは強い意志を持っているから」と、モデルチェンジを見せた17歳の精神面の成長を褒めた。
合計で世界最高の自己ベストを22点近くも下回った。物足りなさも残ったが「すごくほっとした。今度のフランス杯までに集中して3回転半を入れたい」。初戦の緊張と重圧を克服し、表彰台の中央で笑みを見せた。
◇中野2位、3回転半成功
2位に食い込んだ中野は、浅田が封印した3回転半を見事に決めた。国際競技会での成功は、初めてGPシリーズで表彰台に立った2005年のスケートカナダ以来2年ぶり。「絶対やろうと決めていた。練習でやってきたことがやっとできた」とうれしそうだった。
今年に入ってからは元マラソン選手のトレーナーと筋力強化に励んだことでジャンプの安定感が増した。トリプルアクセルを含め5種類の3回転を成功し、技術点で浅田も上回った。
やや慎重になったためにスピードを欠いたことや、挑戦中の2連続3回転が不発に終わったことが今後の課題。「できる限りのことはできたけど、滑り込みや体力が足りない。練習してロシア杯に生かしていきたい」と話した。
◇武田「目標」の6位GPデビューの武田はSPもフリーも合計得点も6位。「6位以内が目標だったので入れてよかった。お客さんがたくさん入ると気持ちが乗る」と強心臓ぶりを見せた。
卓球の福原愛(ANA)と同じトップアスリート入試に合格した早大スポーツ科学部1年生。ジャンプでの大きな失敗はなかったが、サルコウとフリップで予定した3回転が2回転になった点を反省した。
昨季の全日本ジュニア選手権女王は「課題のジャンプが2回転になった。NHK杯はすべて3回転で決めたいし、もっとスピードも必要」とGP2戦目に意気込んだ。
▽女子
(1)浅田真央(愛知・中京大中京高)177・66点(ショートプログラム58・08、フリー119・58)(2)中野友加里(早大)169・43点(55・94、113・49)
(3)ロシェット(カナダ)168・18点(6)武田奈也(早大)148・05点(52・02、96・03)
◇浅田真央の主要国際大会成績
2005 中国杯 2位
フランス杯 優勝
GPファイナル 優勝
06 スケートアメリカ 3位
NHK杯 優勝
GPファイナル 2位
07 世界選手権 2位
スケートカナダ 優勝
※シニア主要国際大会のみ。世界選手権以外はGP【共同】
◇フィギュアGPシリーズでの日本選手優勝◇
2001 NHK杯 本田武史
ボフロスト杯 恩田美栄
NHK杯 恩田美栄
03 NHK杯 村主章枝
GPファイナル 村主章枝
04 NHK杯 荒川静香
フランス杯 浅田真央
NHK杯 織田信成
GPファイナル 浅田真央
NHK杯 高橋大輔
※GPシリーズは1995年からのチャンピオンズシリーズを前身にスタート【共同】
(毎日新聞 2007年11月5日 東京朝刊)
フィギュアスケート:3回転ルッツで減点、真央に厳しい?新採点基準
◇警戒強める関係者
4日に終了したフィギュアスケートのスケートカナダ女子で初優勝した浅田真央(愛知・中京大中京高)に不安材料が出てきた。3回転ルッツの跳び方で今季からの厳しい採点基準の洗礼を浴びたからだ。
世界選手権2位の浅田真はルッツをショートプログラム(SP)、フリーともに着氷したが、「踏み切り違反」のマークでマイナス採点。ルッツは左足のアウトサイドのエッジで踏み切るが、浅田真は跳ぶ直前にフリップと呼ばれるインサイドのエッジになったからだ。国際連盟ジャッジの加藤真弓・日本連盟理事は「着氷の回転不足の確認はビデオの再生ができるが、踏み切りの確認はできない。よっぽどじゃないとマークは付かないのに」と言った。
昨季までも浅田真のルッツ、世界女王の安藤美姫(トヨタ自動車)のフリップの踏み切りは疑わしいと言われたが、安藤は第1戦のスケートアメリカで減点なしと改良に努めた。
国際連盟のジャッジを集めたセミナーで見せる模範映像は世界選手権3位の金妍児(キム・ヨナ、韓国)のジャンプばかりが出ていた。日本連盟関係者は世界選手権女子で「日本の2人がワンツーを占めたため、厳しくなった“政治的”な側面もあると思う」と警戒感を強めている。
(【共同】毎日新聞 2007年11月6日 東京朝刊)
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ、第2戦のスケートカナダ第2日は3日、ケベック市(カナダ)でペアを行い、川口悠子、アレクサンドル・スミルノフ組(ロシア)はショートプログラム(SP)に続いてこの日のフリーも105.19点で3位となり、合計165.19点で3位に入った。
世界選手権3位のアリョーナ・サブチェンコ、ロビン・ゾルコビー組(ドイツ)がSP、フリーともに1位の合計188.63点で優勝した。(共同)
(毎日新聞 2007年11月4日 1時38分)