ル・コルビジェ 建築とアート、その創造の軌跡 展

caltec2007-08-31



森美術館の「ル・コルビジェ 建築とアート、その創造の軌跡」展に行く。建築だけではなく、彼の絵画作品や彫刻作品、家具デザイン等をも含めて、ル・コルビジェをトータル的に知っていこうとする大変意欲的な企画のもとに構成された展示会だ。

生誕120年 ル・コルビュジエを体感する


建築界の巨人、近代建築の始祖、20世紀最大の建築家−さまざまな呼称を冠せられるル・コルビュジエ(1887-1965)。彼はまた多くの絵画や彫刻を生み出した一人の画家でもありました。本展ではル・コルビュジエの人間としての魅力を通して建築、絵画、家具までの多彩な業績を約300点の作品で紹介し、これまであまり知られることのなかった素顔のル・コルビュジエ像に迫ります。


展覧会の冒頭に現れるのが、パリのアトリエを実寸大で再現した空間です。彼はここで毎日午前中は絵を描き、彫刻制作にいそしみ、午後になると建築の仕事のため事務所へ出かけました。このアトリエはル・コルビュジエの創造世界への入り口となります。ル・コルビュジエにとって絵画はインスピレーションの源泉であり、自己を探求する場でもあったのです。また、彼の建築の仕事は今も日本や世界中の人々に愛され、つねに話題となり、実際に見たい、体感したいと言われ続けています。本展ではル・コルビュジエの代表的建築や、都市計画を、彼があらわした理念とともに図面や大型模型、映像で紹介。さらに実寸大に再現した模型の中でル・コルビュジエの世界を実体験しながら家具や作品を鑑賞していただけます。


展覧会の最大の見どころとして再現した、集合住宅のマルセイユ・ユニテのメゾネットタイプ(2階建てアパートの内部)と彼の終の棲家で日本初公開となるカップ・マルタンの休暇小屋(ともにフランス)ではその中へ入り、住まうことを想像しながら全身でル・コルビュジエの空間を体感していただけることでしょう。


森美術館、HPより)


展示内容も設計図や建築模型、建築物映像だけにとどまらず、彼のアトリエや実際のドミノハウスの実寸大セットが会場内に設営されるなど、3次元的に彼の世界観を体現できる内容となっており、力の入り具合の大きさを窺い知ることが出来た。


ただ、難点を言えばあまりに多くのものが積み込まれ過ぎているせいか、自分が、内容を全部消化できずに終わってしまった点が残念か。。。


今回、彼の概要を知ることができたので、もう一度時間を取り、再度じっくりと観てみたいな、と思う。


企画力  :★★★★☆
展示方法 :★★★★★
作品充実度:★★★☆☆
満足度  :★★★☆☆


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