2007年8月
- 作者: 石田衣良
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/08/11
- メディア: 単行本
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
石田衣良らしいといえば、石田衣良らしい作品。ゲーム会社のカリスマクリエイターである主人公が、とある一人の女性と会うことから始まる物語。続編もありそうだなあ、と期待させる終わり方をしたので、次回作に期待です。感銘・感動を受けるタイプの文芸作品ではありませんが、エンターテインメント小説として楽しめる作品だと思います。(文体の軽さとか文章のスピード感とかが、ちょうどいいです)
ゲームクリエイターという主人公の職業や、文中に出てくる東京のオシャレスポット(という言葉自体、彼の小説のトーンとは合わないけど)、今、カッコイイと思われているイタリア家具だったり、ファッションブランド名だったり、というのが世相を反映していて、ある種の流行誌・社会風俗誌としても読むことが出来ると思います。
あと10年後にこの小説を読んだりするのは、今、田中康夫の『なんとなくクリスタル』を読むのと同じ感覚になるのだろうか。。。