バッテリー

caltec2007-08-27



いやあ、良かった。原作も良かったけど、映画の方がもっと良かった気がする。原作では、語られる少年達の心情が巻を重ねるうちに少年ではなく大人の感情になってしまい、違和感を感じていたのだが、映画では少年が演じることによって、全編少年の目線・気持でバッテリーの世界に浸れた、これが映画の方が良かったと感じた最大の理由だ。


野球に懸ける少年達の想い、大人たちのそれぞれの事情が丁寧に描かれていて、誰一人として捨て駒的な、ストーリーを先に進めるためだけの登場人物がいない点がまず良かったし、時折挟み込まれる岡山の美しい風景がまたこの映画の世界観を作り出している。


二度とは戻れない中学時代。いや、今更戻ろうとも思わない中学時代。だが、こんなにも眩しく、清々しく、かつ羨ましく感じるのは何故なのだろう? 気付くと何故か涙が流れている、、そんなシーンが数回あって、自分でも驚いた。そんな映画だった。


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