スケートアメリカ

caltec2006-10-29



<女子シングル>
浅田真央安藤美姫キミー・マイズナーと、有力者の多くが揃ったスケートアメリカの女子フリー、優勝したのはジャンプをほぼノーミスで滑った安藤だった。


安藤はパーソナルベストを出しての優勝だったが、フリーの演技は、滑り込みがまだ足りないようで「ジャンプを跳ぶためのプログラム」で、表現面が物足りない印象を受けた。ただ、安藤がインタビューで語っていたように、ショートプログラムを中心に練習してきた、ということなので、フリーのプログラムもこれから完成度は高くなっていくのだろう。今回のようなTES(Technical Element Score 技術点)の上に、さらにPCS(Program Component Score 表現面など)の点数が向上すれば、彼女が優位に立つことは間違いない。


浅田真央は、入りを難しくしたトリプルアクセルの失敗を引きずったまま演技をしてしまった感じだった。今まであまりミスをすることがなかっただけに、一度してしまったミスを引きずることなく、気持ちを切り換えて演技を続けていくことができるかどうかが、彼女の今後の課題だろう。能力は他の選手から飛びぬけているだけに、いかに精神面で成長できるかに彼女の表彰台の位置がかかってくると思う。


フリーで2位となったマイズナーは、去年より表現力が増したように思う。小柄で速い回転のジャンプ、そしてどちらかというと自己の内面に向かっていくような表現力はミッシェル・クワンと似ているような気がした。個人的にはアメリカの選手としては、エミリー・ヒューズのような「どうだ!」というアピール力の強い選手が見たい気がする。

安藤美姫が逆転初V 浅田真央は3位 スケートアメリカ


フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第1戦、スケートアメリカ最終日の28日、女子ショートプログラム(SP)で2位だった安藤美姫トヨタ自動車)が自由で1位となり、合計192.59点をマークして逆転で初優勝した。

SP首位の浅田真央(愛知・中京大中京高)はジャンプミスが相次ぎ、合計171.23点で3位だった。


安藤はGP初優勝。日本女子がこの大会を制したのは、92年の佐藤有香以来、14年ぶり2人目。


朝日新聞 2006年10月29日08時56分)