OUR HOUSE

caltec2006-06-24



新国立劇場(中劇場)にてG2演出アトリエ・ダンカン公演のミュージカル「OUR HOUSE」を観劇。まずは作品そのものの前に、新国立劇場は音響悪すぎ!(それとも音響設備の設定の問題ですか?)2階席で観たのですが、台詞がくぐもって何を言っているのかよくわからず、観劇中ずーっとイライラしてました。


全編「マッドネス」というバンドの音楽で構成されたミュージカルということで、「マッドネス」という名前からべヴィーな曲調を想定していたのですが、軽快でポップな曲が多く、その名前と曲調のギャップにまず、驚きました(マッドネスというグループすら知らないので、、、申し訳ないことに。ただ名前は知らずとも聞いたことがある曲は3曲くらいはありました)。マッドネスの音楽自体にあまり馴染みがないので(イギリスの観客と違い)ノレないため、彼らの曲で全編音楽を構成すると、ちょっとインパクトさに欠けるな、といのが音楽についての感想です。もっと印象に残るような「濃い」曲がないとミュージカルとしては物足りないですよね。


ストーリーの方は、中川晃教演じるジョーの「if(もしも)」ストーリー。人生における選択肢として「良いジョー」と「悪いジョー」の2つの人生を見せるという凝った作りになっています。ただ、どちらのストーリーも僕はイマイチ共感できなかったし、説得性もなかった気がします。それが音楽のせいなのか、出演者のせいなのか、はたまた演出のせいなのかは定かではないのですが。。(おそらく全てが要因だとは思いますが)


歌の上手いキャストをよくぞ集めたと思うのですが、マッドネスの曲を歌うにしては、ミスキャストだった人も若干いると僕は思っていて、その人たちのソロを聴くのがちょっとシンドかったのと、歌ではなく芝居を軸に据えた演出により、芝居巧者ではない歌の人たちの演技下手が目立ってしまったのが少し残念でした。


工夫された舞台装置(坂井るみ)など、とても良い点も多かったのですが、なんとなーく中途半端感で一杯の舞台になってしまった印象を受けました。


音 楽 : ★★☆☆☆
脚 本 : ★☆☆☆☆(訳詩が…)
演 出 : ★☆☆☆☆
役 者 : ★★★☆☆
舞台/衣装:★★★★☆
満足度 : ★☆☆☆☆


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