世界ジュニア選手権
マスコミ注目の浅田真央以外に、実は密かに注目していたのが、男子シングルに出場した小塚選手でした。予選では、あまり良い出来ではなかったのか予選はA組3位と振るわなかったのですが、ミスがありながらもSP2位、そしてフリーは1位と、本番では実力どおりの結果を出し、見事優勝になりました。小塚選手ですが、雰囲気がトッド・エルドリッジに似ていると思うのは僕だけでしょうか?
彼のすごいところは、スケーティング。そして、ステップ。スケートの一かきが伸びるので
速度が落ちない中、ステップを踏んでいく、そしてスケーティングそのものがスムーズなので彼のステップは見ていてとても清々しく小気味いい。平常心で試合に臨めば、結果はおのずとついてくる、という彼の発言に頼もしさも感じました。
スピンはレベル4を2つ取っているのですが、ステップはサーキュラー、ストレートラインともにレベル2止まりなんですね。ジュニアの選手でなかなかステップで高レベルを獲得するのは難しい。
日本フィギュアは女子だけではなく、男子も群雄割拠の時代を迎えつつあるのかもしれません。。。
小塚が逆転で初優勝 フィギュア世界ジュニア選手権
フィギュアスケートの世界ジュニア選手権最終日は11日、スロベニアのリュブリャナで男子自由を行い、ショートプログラム(SP)2位の小塚崇彦(愛知・中京大中京高)が180.05点を挙げ、逆転で初優勝を飾った。2位はセルゲイ・ボロノフ(ロシア)。
日本男子の優勝は、昨季の織田信成に続いて2大会連続3度目。女子も浅田真央(グランプリ東海クラブ)が準優勝を果たしており、アベックでの表彰台となった。
SP8位の15歳、無良崇人(明治神宮外苑クラブ)は5位に入った。SP9位の柴田嶺(明大)は12位だった。
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ピアノの速い旋律に合わせて演じる自由。小塚の高度なスケーティング技術を、いかんなく発揮するプログラムだ。
高校2年の今季、夏と2月に米国に渡った。指導を仰いだのは、ミシェル・クワン(米)らを育てたフランク・キャロルや元世界選手権3位のゲーリー・ビスコンティといった名コーチ。課題の表現力を学ぶためだった。
父の嗣彦さんは元五輪選手、母の幸子さんも元選手。幼い頃からスケートに慣れ親しんだ17歳への周囲の評価は「スケーティング技術は世界でも通用する。でも、上半身の踊りがだめ」。そんな声を封じることを、今季のテーマに掲げた。「平常心で自分の演技ができれば、結果はついてくる」と話していた小塚。滑りの技術に表現力をアップした「サラブレッド」が、日本男子3人目の世界ジュニア王者の座についた。
(朝日新聞:2006年03月12日01時33分)